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呼吸器内科開業医(救急救命15年/呼吸器40年)
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テオフィリン罪人騒ぎに、物申す。

2006-12-13 23:09:26 | 健康・病気

テオフィリンでエンジン・サーチしてる方々へ、やって欲しいお仕事提案。

【ベロテック問題】でサーチしてみて下さい。

歴史は繰り返す、でしかない。
【喘息】という病気は、とてつもなくむごい側面を持ち合わせた病気です。
学校に行く機会を奪う、大黒柱のお父さんから職場を奪う。
夜一人で息苦しさと戦いながら、「このまま逝くのかな~?」と思ったことがある方は、あんまり今回のこのブログにはたどり着いてないはずです。
歴史的な順から行くと、カフェイン、テオフィリン・アミノフィリン(注射溶剤)、β-2刺激剤、内服・注射ステロイド、抗アレルギー剤(狭義:抗ヒスタミン剤の第一世代)、インタール(別格)、吸入ステロイド、抗ロイコトリエン、その他の抗メディエーターが実用化される度に、
喘息で苦しむ人々が恩恵を被り、医師たちも、これなら何とか手助けできると期待してきたものです。

喘息は、病気自体が持つ多様性と、患者さん自身の反応性・TPOによるその変化のために、様々なありとあらゆる薬剤の選択性を保持しなければ、適切な治療が出来ません。

大騒ぎしてる貴方。もっと重く生活を、人生を喘息に支配されかかってる方々の姿見えますか。軽いから、医師たちを非難できるゆとりがあるという考え方は?ドク・ホリディの見解うがちすぎですか。
先に書いたクスリ達は、大なり小なり副作用を持ってます。呼吸を奪うという、矛盾にはらんだ喘息という大敵を相手にしてるが故に、クスリも各々強烈な個性をもたざるを得ません。だからといって、医師たちが、これはこんなのが危険なので、使いません。あ、それも違った危険性がありますから私は使いません。という時代がきたら、思い描いてください
<医師というのは、ある種のお馬鹿なので、そんなことにはならず、叩かれても叩かれても治療をするんで、絵空事ではある。原始人の時代からつづいてる、看護したい願望に蓋は出来ないので。>

「ベロテック・エアゾル」の数年前のマスコミによる医療人たたき。それに乗っかった近視眼的なオンブズマンを語る輩ヤカラ。ココロネの貧しさ、その残酷さが残念ながら、ヒト、ホモ・サピエンスの限界でしょう。
耳を澄まして、目をさらにして、関連記事を読んでみてください。
不安を自力で、じっくりと処理しきれず、他人のせいにして騒ぎ立てる、あなた方こそが現状の喘息治療の恩恵を被ってるシビア・シリアスな患者さんに対しては、加害者になりかねない危険をはらんでることを自覚すべきです。
他人を非難してるうちは、自分は安全な側にいるというのは、大間違いです。非難して、製造中止まで呼びかけた人種がいる。確実に、喘息治療の両輪である発作時の治療の手段のスプレーを、その手の中から奪い取ろうとしたのです。極端な言い方をすれば、声をあげる、騒ぎ立てるだけで殺人者になりかねないこと。

【大人】って、何ですか?