いつもかつも、あちこち壊れるクルマとの、長い付き合いで得た安らぎ | todakaclのブログ

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呼吸器内科開業医(救急救命15年/呼吸器40年)
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いつもかつも、あちこち壊れるクルマとの、長い付き合いで得た安らぎ

2010-08-05 17:35:57 | 健康・病気

その前に、HOTなのでその話題から。

8月1日、選りによって福岡一混雑する大濠公園の花火大会の日に、私たちのバンド【JFK&M】の2nd.Live公演しました。大盛会に終えることができました。いらっしゃった皆さん、来れなかったけど聴きたかったとか、遠方から声援メールくれた方々に感謝。満杯。
薬院、18時から、だったから観客してくれた方々には混雑少し「かわせた」かまお。←「かわす」には漢字がないらしい、プチ蘊蓄。

 

 

 

【壊れる と 安らぎ】
充分、不思議な組み合わせですよね。ま、理解しやすくするために、わが愛車の紹介から。単にボロ車なのに自慢気味のホントのクルマおバカの自己紹介かも。
あっさり、何VIP車のことこれ見よがしに語ると思う方は、今ひとつクルマ好きの心意気がわからないかとは思うが、誤解を恐れず。

1992年式、メルゼデス・ベンツ300E:形式呼称「W124」
ベンツのミディアム・クラス3世代目で1985年(小生の医師人生の始まりの年)デビュー。その準最終形。準というのは1994年のDOHCエンジンのE320が、W124の完全最終形だからだ。
準と小生がこだわっているのは、初期型のSOHCエンジンが載っかってる分でラストだからです。

メカに興味がない、苦手ってかた、跳ばしてください。
SOHCというのは何かというと、single over head camshaft
の略称で、吸気バルブと排気バルブを1軸のシャフトで開閉するため、きめ細かくタイミングをずらせないので、高回転を効率よく使えないという弱点があり、それを改良したのが、当世当たり前のように、そう770ccの軽自動車にさえ採用されてるdouble......なんです。
負け惜しみでなく、代わりにSOHCは、低回転での拭け上がりと、そのトルク(軸をまわす力:加速力に直結)バンド:帯域の幅広さに優があるのです。
だから、DOHCのオーナーたちは一般道での最大馬力を味わえないストレスを、高速道路でびゅんびゅん飛ばすことで発散してる傾向が多々。
W210というnewBENZ_Eクラスしかり、BMW3シリーズしかり、S・Cだってそう、最近参入してきたアウディA4もそうだな。
そうそう、国産だって日産スカイライン3700ccノーマル、その兄弟のフェアレディZ。車格がシフトするけどフーガ風雅(セド・グロ後継)もそうだな。
トヨタだってnewクラウンのアスリートとか、マークⅡの9代目くらいになって名称かえたマークⅩエックスいずれもハイパワー3500cc。もちろんレクサス・ブランドになるとLS,GSその他殆どのラインが、オーナーたち高速道路だけはかっ飛ばせるとウキウキハンドルを握ってる。

本田、マツダ、三菱、スバルがなぜでてこないかって?
だって、FFは前輪でクルマを引っ張る駆動力を地面に伝えるという構造がネックで、基本アクセルを踏むたびにクルマってのは、後輪の方に重量が行き、前輪は浮き足立って、微妙ながらもトルクをロスするために、胸のすくような高回転のトルクたっぷりのDOHCの恩恵がスポイルされるから。
だいたい、FFてのは、構造の複雑さと引き換えに、エンジンから後ろの車体を自由に作れるという取り柄で、ファミリーカーとかワンボックスをつくるために、40年ほど前ホンダにはじまり、マツダとかが苦労して、FR後輪駆動に運転の癖を限りなく近づけたもの。

あぁっ、いつもどおり逸れた。
で小生が何ゆえわざわざ時代遅れのSOHCに乗り続けるかというと大きく二つの理由を明確に語れる。
1)低回転・低速でのトルクにゆとりがあるため、街乗りで自由に加・減速をコントロールしやすい特性。本来・本質的なもの。
2)整備性がよい。そうsimple is best部品が少ない分、故障の確率が低く、いざというときも修理の手間が少ない。つまり維持しやすい。
マニアックなことを話せば、高回転の伸びなんてのは、常日頃充分に高回転を使う癖さえつけてやれば、5000とか6500rpmくらいはすぐに吹けてくれるようになる。
私にとっては弱点がほとんどないエンジンなのだ。
しいて言えば、こないだ18年・14万kmの負荷は、ただの鉄の塊には疲弊の元なので、さすがにトランス・ミッションそのもののオーバー・ホールをせざるを得ず、そのときに代車でのった1994年式E280のエンジンは、さすがに高回転では「くぉーん、ふゅーん」といい音を奏でていた。のだけはうらやましかったかな、あはっ。

もう一つ、此れに乗り続けてるのは、1990年の後半にバブルはじけちまって、クルマってのは基本設計が7年ばかりかかるので、微調整の2,3年というのもあいまって、95年あたりからのクルマは国産はもちろん、日本で売ることを目指した外車(ふる~ぅ)たちは、廉価版、リサイクル部品の多用。要はプラスチックの木目もどき・メタルもどきだらけが始まりに、
贅を尽くして、儲けがあんまりない高級車作りを、あのベンツでさえ止め・舵を切ってしまった。
安っぽいんだ。
これは、ものすごいふるいビンテージ車に乗ってる方も、私らくらいのせいぜい20年ものに乗ってる者も、メーカーの種類を問わず嘆き、買い換えない。
ってのが、マニア。

これやってると、表題が日々の行事みたいになる。
いまの国産車は壊れん・故障せん。だから、朝一発でエンジンがかかる。何も考えない、当たり前だと思って日々の通勤に使ってる。何の不安もない。かからんかったりすると、大事件・強力クレームものだったりする。
わが愛車は、去年2009年11月の車検までの約2年とその後の半年。
なんとなんと、朝かからないのは1ヶ月に一度くらい、それもパーキングからニュートラルに入れ替えれば復活するというなんとかなるレベルだったのだが、
恐ろしげな事件が。走行中にスコンっとエンジンが止まるのだ。殆ど決まって路地に入ろうと20kmくらいに減速して左にハンドルを切ってるときに、そう月に1回からその日に限って5回までまだらにおきる。
クルマ屋に持ち込むたびに、なんとなく回復してるのだが、再びドック入りの羽目に。
やっと3月に解決してみれば、4速オートマ(これまた古い・少ない)なのだが、そこのチェンジレバーの電気的接点が磨耗して、気まぐれにとまってたんだそうな。
ああ(嘆き)、思い起こせば、私の運転の仕方の性で。つまり、小生もともと2輪のかなり早いライダーだったので、名車ヤマハRZ250を駆って9年間も6速ギアを駆使して大学でいた鹿児島の隅々のロード、故郷宮崎への往復、大学仲間との長崎日帰りちゃんぽんランチ行、弟:浩司とつるんでの四国一周5泊6日、厳寒の阿蘇越え。
その後の、シャレード1000ターボ、サバンナRX-7(FC3S)、スカイラインGTS-t(R32)いずれも5,6速マニュアル。
いかんせん、その名残で、おとなしいミディアム・ベンツのセダンらしからぬ、Dレンジ固定でなく、3速基本の、たまにD(4)、ごくまれに2速固定なんてやるもんだから、本来の設計の一番過酷な、普通のドライバーの3倍から5倍はシフトレバーを動かしてた。のが原因らしいと意見が一致した。まれな摩耗だぁ。

この故障がイットウ一等こわかった。数年前、年に1,2どくらいの散発のころでも、折悪しく年末年始に家内の方のご両親の計らいで、31,1,2日を熊本のリゾート・ホテルで過ごし、女性陣のお休みを提供するという習慣が5,6年続いていた。その31日丘の上にあるホテルへの国道からの侵入路で1回、玄関まであと私道の100mで1回、エントランスで荷おろしをして駐車場に向かうとき1回止まっちまった。すぐ復帰ていうのは、手馴れたもんで、ニュートラルで始動すれば一発なんだけど、几帳面な家内が反応してしまったのが痛い。
2日の帰路、義姉の運転するクルマは高速で、信用失墜の愛車は一般道、大牟田、久留米の近郊でだだぴろい平野にやや道を見失いながらも、ようやく大野城、春日方面にたどり着いた。
そこから、プチどじを演じた。都市高が堤あたりまで通っていたので、都市高の下道があるはず、そこをといったら、現在2010.8でもそうだが用地買収の困難だったのか板付と野多目との間には下道が存在しなかったのだ。右に左に見失ったり、小高い都市高のコンクリートの帯を見つけては近づいたり、まあ、のたうちまわって野多目からの道路にほっとする始末。
もちろん、3号線から板付けに曲がったときも、1回とまった。あははっ。完璧、演出満点だなや。
当時は、状況からして、ロングドライブ後の低速時の冷却不良かと思ってた。

で思い出したことを。
その年越し、信用失墜は、その前の年にも。
都市高を西公園から天神に向かうつり橋の手前で上り坂を加速でアクセルぐいっと入った瞬間から、ボンネットの左前・フロント左くらいから、しゅわしゅわっと白煙が。だましだまし、このままで大宰府から高速はヤバかろうと、月隈でおりて、スタンドによる。開けてみれば、もちろんラジエターからの水蒸気・湯気。
くだんのラジエター周りを見回してみれば、なんと。
排流用のホースの付け根のラジエターにがっちり付いてるはずの強化プラスチックがボロボロ。でホースがすっぽ抜けていたのだ。
何したか。31日なのである。なんとか100kmの熊本まで持たせようと、その短めになった取り付けプラスチック部に、ホースを区分け込ませ、運良くあった金属製の〆帯でぎゅぎゅっと締め付け、中途にあったコンビニで、自然水2L ボトル3本ばかりトランクにホオリ込みいざ出発。無事、熊本。岐路も無事。
三が日あけの4日に持ち込むと、その行程に感嘆・驚愕されてしまった。もち10日間のドック入り。きゃ。

まだある、この年末旅行には。
都市高から大宰府インターで都市間高速にはいる料金所で、ちょい話し込んでてチケット発行機の横を少しばかり通り過ぎてしまった。降りていけばよかったのだが、後部座席に乗り込んでた義姉が、窓開けて「えいやっと」身を乗り出してとってくれた際に、ウインドウの下がりが充分でなかったのと、もともとガタが来ていたのだろう、ストンと落ち込んだっきり、びくとも上がってこないのだ。
右後ろの窓から吹き込む寒風と、巻き込みを緩和するためにそれなりのスピードで、南関インターを降りたところで、すぐ31日に営業してるらしい自動車修理工場に行き当たった。ベンツは無理だそうで、透明ビニールを分けてもらって即席の風除けに。
ホテル着後、帰りもこれではたまらんし、防犯上もきびしいと、大牟田市内にひとりクルマを走らせ、オートバックス見つけた。さすがにプロで、応急手当にレギュレーターは扱えん代わりに、窓をあげたまま閉めっぱなしに固定してくれた。
こいつも三が日後のドック入り、あははっ。

さて、日常的に何が。
まず、エアコンの噴出し口が両前席ガラスの内側各1ヶと、ダッシュボードに2ヶ。その中央の奴らからどうも、カゼが吹き出ていない。夏はエアコンの急速冷房が効きが悪い。で、どの年かの車検のときに相談したら、ダクトの一部が外れてたそうな。汗だらだらかきながら何も悪いものとは気づいてないもんだから、2年は我慢してたらしい。

こまごまとは、12連想のCDチェンジャーが一般道の路面のちょいとした跳ねだけで跳ぶ。3回も修理した。1回4,5万はちと高い。ついに、この4月やったときは、ポータブルCDプレイヤーでFMに飛ばすことに。

そうそう、オート・クルーザーも機嫌で使えたり、使えなかったり。今じゃもう、160kmの高速を往復するときも、あきらめた。

エアコンのクーラント冷却水がもれてて補充したこともあった。

パネルでドライブレンジがどこかのイルミネーションはだいぶ前から点かん。左のエアコン温度ダイアルも点かん。2連メーターの証明つまみが神経質で、微調整しても極珠に点滅する。
これは面白いことに、こないだの大修理以来みな点くようになっちまった。

左のドアミラーのモーターの不調でカタカタ・ぱったん。
ウインド・ウォッシャーの出が悪い。
ヘッドライト用のワイパーはいつのころからか動かなくなってたか。

など、など。切がなさそう。

こんなクルマですが、手放す気はない。大好きなんだ。90年ころスカイラインにのって高速のサービスエリアで見かけたこの車が大好きだった。
からこそ、いろんな不調を甘受することができるのだ。

人も同じ。好ましいとか、尊敬できる人間であれば、どんなに年下も、
敬意をもって接する。
ちっとやそこらの故障は、人間は腕の悪い医者のもとでも治る人は治る。
が機械は、ちゃんと修理しないと、くず鉄になりかねない。

このあたりなんだ。
このクルマのおかげで、人を怒ることは減った(少なくとも)、そして自分の省エネ・長生きするための知恵を探し始めた。
そう、ちっとやそこらの間違い・思い上がりは、穏やかに受け流してしまう癖がついた。

そう、あちこち壊れやすい旧車のおかげで、数奇だったら、そうそう感情が高ぶらないときに癖がみについた。

この3年は、大声・声を荒げての説教なんかもってのほかでした。

医学はどこに。

という命題を思いつけば、「寛容」なんです。
患者さんが1ヶ月ぶりに来たのに、塩へらせ(味噌汁の菲いのは不可能な飲み物)、たくさん食べるな(何カロリーなんです?)、運動しろ(夜中20分も盂ウオーキングできまっしぇん。生活におわれてるので)
といわれなき、改善の実績をデータで示せない、状況が多々。

壊れてるという意味においては、クルマもヒトも同じ。
患者さんをみたら説教することのおろかさ。
30代の医師に、50代現役のいいとしいた働き盛りのおっさんが、説教受けても馬耳東風。効くわけないでしょ。人生の先輩方を説得できる力量の問題。

この辺が、小生は現場の医療だけでなく、普段の人間付き合いにも、反映して、一見付き合いやすいヒトに。そして本人も、アドレナリンが大量放出されずに、安楽に・誰かさんが迎えに来てくれるかとここと得ます。

長い12年の(6年落ちで購入)付き合いの中で、どてっぱらにぶつけられたために、本社工場までと40日もドック入りしてたときに、どれくらい愛着があるのか確かめて以来。こいつの居ない日々の元気のなさと、戻ってきたときの有頂天。

私のような着火マン、瞬間湯沸かし器のイラチ・気短には、もっともよい精神修養です。今も。