鉄筋コンクリートの建造物を巡る旅・鉄コン其古卍 Part 21、山吹運動公園市民武道館です。


山吹運動公園市民武道館

わたしが鉄コン其古卍を始めるきっかけになった建築の一つ。一旦ボツにした物件ですけど、新たな画像とともに再投稿です。


↓この神社建築を彷彿とさせるデザインにヤラれちゃいました。
山吹運動公園市民武道館の正面近景

あくまでわたくし個人の解釈として。ベースとなるモチーフは神明造。天窓の部分は鰹木を想起させるアイテムとして機能しているように感じます。

山吹運動公園市民武道館の正面をやや離れたところから

突出した棟は甍覆のデフォルメで、金属板葺き屋根が神社建築に意識をダイレクトリンクしてくれます。高床式と高欄も利いてますね。

山吹運動公園市民武道館を階段下から斜めに仰ぎ見る感じで

さらに、手前の階段が地味に仕事してると思います。参道とダブります。

山吹運動公園市民武道館

設計は匠建築研究室(水戸市白梅)、1982年4月にカットオーバー。

山吹運動公園市民武道館

東京武道館や沖縄県営武道館のような派手さ・奇抜さとは対極にある、抑制の利いたシンプルなこのデザイン、わたしは大好きです。

ところで、この武道館からクルマで5分ほどのところに「物産センター こめ工房」なる施設があります。それが↓コチラ。


物産センター こめ工房

切り妻の組み合わせと特徴的な天窓の組み合わせは、上掲の武道館でも使われたレシピ。

物産センター こめ工房

上の二つの建築を「似てる」とみるか、「別もの」とみるかは、人によりけりだと思います。

わたしには「全く別の系譜」に映ります。そう思わせる原因は、瓦葺きの屋根、装飾的な破風、裳階のように見える庇、あたりにありそうです。