「スキャンダル2」です。
<#9 裏切りの代償 Blown Away>
とんでもないことになってきました。
【ここからは完全に今回のエピのネタバレ御免で参りますのでご了承ください。】
ハックは依存症の会で知り合った恋人ベッキーに呼び出され、指示されたホテルの部屋に行ってみると、そこには銃弾があり、遠隔操作されたその銃口は、大統領に向けられ放たれました。ハックは大統領殺しの犯人として仕立て上げられ、身元はまだ割れていないものの「赤いパーカーの男」として米国の総力を挙げて追われる身となってしまいます。
ベッキーを信じたいハックは、ベッキーが何者かにハメられ、危険な状態にあるはずだから助けなければ、というのだけれども、証拠はベッキーが実態のない存在だということを示していて、事務所のみんなは、ハックがベッキーにハメられたのだとハックを説得。
自分で調べて証拠を握ってもなお、ベッキーを信じたいハック。孤独に生きた男の、唯一の恋愛のなれの果て、本当に切ないです。
しかし、恋心で判断能力が鈍ったとはいえ、ハックともあろう人が騙されるくらいだから、ベッキーは相当のやり手に違いないのですが、事実を知った後も、ハックはベッキーと逃げようと一度は思います。
ハックはベッキーに本気になってしまっていて、またベッキーからも同じような気持ちであったことを告白されたからです。
なんとかギリギリ目を覚まし、ベッキーを捕らえようとハリソンに連絡するハックでしたが、その電話がベッキーに盗聴され、結果、ベッキーを取り逃がしてしまうことになります。ベッキーは本当に冷酷な殺人鬼で、逃げる前に、ハックが勝手に心のよりどころとしていた、何の罪もない家族を惨殺することで、ハックにメッセージを残します。これが日本語の副題「裏切りの代償」の一つの意味でしょう。
ボロボロに傷ついたハックでしたが、さらにひどいことが起こります。
大統領の地位に就いた元副大統領のサリーは、癌治療中の最高裁判事ヴェルナを訪ね、辞職するように要請します。辞めたくないヴェルナは、なんとハックを売るのです。
そしてハックは、国家権力に捕らえられてしまった。大統領を撃った罪ですよ、救いようがないでしょ。酷過ぎる。
ヴェルナって少しはまともな人間かと思っていましたが、とんでもない、権力を欲しがるだけのただの小物だったんですね。自分の地位を守るために、オリヴィアを裏切るなんて、やってることはホリスと微塵も変わらないじゃないですか。最高裁判事が、聞いてあきれます。ホントにろくでもない、その地位が守れたとしても、このままでは絶対にいい死に方しませんよ。
大統領の容体は依然深刻で、意識はまだ回復していません。
それどころか、お葬式の準備まで淡々と行われるような状況に入ってしまいました。
一方サイラスは、ジェームズのお母さんからの電話から、先週ジェームズは実家に帰ってはいないと分かり、浮気を疑って探偵をつけます。そして、ジェームズがデイヴィッドと通じて不正投票の件を調べていると分かり、ジェームズを家に閉じ込めておこうと、養子を迎えることに。喜んだジェームズは、サイラスに仕事を辞めて家で子供の面倒を見ることを約束します。
ゲイカップルでありながら、古典的な子育て観を持つサイラスとジェームズのカップル像、なかなか面白く、今回のエピでも唯一和める場面ではありますが、形は進んだカップルなのに旧態然とした役割分担というところが、ある種の問題提起でもあり、このドラマのかなりひねった演出で感心します。
しかしジェームズは本物のジャーナリストでした。家に入ることを約束しながらも、サイラスの魂胆に気付き、いち早くデイヴィッドと連絡をとり、不正選挙の重要証拠となるメディアをデイヴィッドに渡します。
さてこれはちょっと複雑な状況になってきてますよね。
グラント大統領は意識不明の重体で、このままではサリーの政権が続くだけ。
グラントの側近たちはそれを何とか阻止したいのに、善意の者たちの活躍により、グラント大統領の存在意義を揺るがす証拠が暴露寸前というわけですから。
どうやって幕が引けていくのかは存じませんが、何らかの形でこの状況を打開できるなら、フィクサーとしてのオリヴィア・ポープは本物と言えると思います。
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