【漢詩】一旦・一夕【オリジナル】 | TOSHI's diary

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またしてもオリジナル漢詩を二篇詠んだのでご紹介したいと思います。

どちらも七言絶句仄起式の漢詩になります。

 

前回の漢詩日記のリンクも貼っておきますのでもしよろしければご覧くださいませ。

【漢詩】園林・雙溪【オリジナル】 | TOSHI's diary (ameblo.jp)

↑の漢詩は現代中国語でも読める漢詩に挑んでみた内容になります。

ただ、今回詠んだ詩は中国語で読めるかどうかは、そこまで意識しておりません。

一応ピンイン表記も載せておこうと思います。

 

いずれも今日の内にお題選びから漢詩作りまでをやっていますので、

変なところがあるかもしれません。ご理解の程をよろしくお願いします。

 

それでは始めていきましょう。

 

 

一旦(いつたん)

 

【白文】

 

一旦

一旦奇譚卒遽來

追求汝念豈哀哉

然而識說心頗亂

奈我情何不絶偲

 

 

一(入)旦(去)奇(平)譚(平)卒(入)遽(去)來(平) (らい)

追(平)求(平)汝(上)念(去)豈(上)哀(平)哉(平) (さい)

然(平)而(平)識(入)說(入)心(平)頗(平)亂(去)

奈(去)我(上)情(平)何(平)不(入)絶(入)偲(平) (さい)

 

【訓読文】

 

 

【書き下し文】

 

一旦(いつたん)

一旦(いつたん)奇譚(きたむ)卒遽(そつきよ)にして(きた)

()(おも)ひを追求(ついきう)するは()(かな)しきか

(しか)(しかう)して(よろこ)ばしきを()(こころ)(すこぶ)(みだ)

()(じやう)奈何(いかに)せむと()えず(しの)

 

【ピンイン】

 

一旦(yí dàn)

一旦奇譚卒遽來(yí dàn qí tán zú jù lái)

追求汝念豈哀哉(zhuī qiú rǔ niàn qǐ āi zāi)

然而識說心頗亂(rán ér shí yuè xīn pō luàn)

奈我情何不絶偲(nài wǒ qíng hé bù jué cāi)

 

※今回の詩は現代中国語では読めませんので話半分にご覧くださればと思います。

 

【現代語訳(伝えたかったこと)】

 

ある朝

ある朝、突然、私にしかない物語が始まった。

あなたのハートを追いかけるこの物語、こんなにも切ないの?

けどね、嬉しい気持ちもたくさんあって、心はすごく乱れてる。

私のこの気持ちを一体どうすればいいの?

ううん、どうにもならないから、ずっとずっと、ときめきながらも悩んでる。

 

何か少女漫画みたいなノリになっちゃっていますね(^_^💦

まあ、こういう才もあるんだねくらいに思ってくだされば幸いです。

 

 

一夕(いつせき)

 

【白文】

 

一夕

一夕從天白雨零

穹玄涕泣水連澪

終濡萬象無乾處

未看陽光蹈歩渟

 

 

一(入)夕(入)從(平)天(平)白(入)雨(去)零(平)   (れい)

穹(平)玄(平)涕(去、上)泣(入)水(上)連(平)澪(平) (れい)

終(平)濡(平)萬(去)象(上)無(平)乾(平)處(去)

未(去)看(去)陽(平)光(平)蹈(去)歩(去)渟(平)   (てい)

 

【訓読文】

 

 

【書き下し文】

 

一夕(いつせき)

一夕(いつせき)(てん)より白雨(はくう)()

穹玄(きゆうくゑん)涕泣(ていきふ)(みづ)(みを)(つら)なる

(つひ)萬象(ばんしやう)()らし乾處(かんしよ)()

(いま)陽光(やうくわう)()(とどま)るを蹈歩(たうほ)

 

【ピンイン】

 

一夕(yì xī )

一夕從天白雨零(yì xī cóng tiān bái yǔ líng)

穹玄涕泣水連澪(qióng xuán tì qì shuǐ lián líng)

終濡萬象無乾處(zhōng rú wàn xiàng wú qián chù)

未看陽光蹈歩渟(wèi kàn yáng guāng dǎo bù tíng)

 

【現代語訳(伝えたかったこと)】

 

ある日の夕方

天からにわか雨が降り、

空はまるで泣き崩れたかのようで、新たに地に生み出された水脈は川へ海へと向かう。

雨水はとうとう全てを覆い尽くし、濡れていないところなどない。

まだ陽の光を見えず雨も止まない中、水たまりを歩き始める。

 

 

今回も念のため、先ほど中国語圏の方に見てもらったのですが、

現代中国語を意識していなかったためか、さすがに半分くらいしか伝わりませんでした。

ふと気になったのですが、唐代などの漢文時代の人たちにはどれほど伝わるのでしょうか?

漢文ネイティブに見てもらえればさらにレベルアップが期待できそうな気がします。

まあ当時の人たちに作った漢詩を見せる方法がないので、

タイムマシンで過去に行けない限り無理な話ではありますが。

 

ということで今回は以上になります。

最後までお読みくださりありがとうございました。

また何かしら挑戦するかと思いますので、ご覧くだされば幸いです。

ではでは皆さんまたお会いしましょう。