ミュージカルの本番を
毎年、観てくれている人が、
一人の子を
「あの子、ずっといい役だね」と、
言ってくれました。
3歳から出演している彼は、
最初は本人の強い希望で、
黄色い鳥になり、
それ以来、さまざまな役をしています。
でも、
なりたい役が人と被ったことは、
ほとんどなく、
いつも他の子がなりたがらないような、
ちょっと面白い役を選んでいただけでした。
特に頭角を表したのは、
本番出来なかった『西遊記』のお釈迦様。
観音様は女の子がなりたがり、
困りませんでしたが、
金ピカで頭飾りも重く、
セリフもややこしそうなお釈迦様を、
その公演でやりたがってくれたのは
彼だけでした。
その役の中で、
彼はおもいきり遊び、
楽しみ、
表現を豊かにしてくれます。
確かに今年の役は、
人気のある役でしたから、
目立つ役ではありましたが、
それをすごく重要な役にしてくれたのは、
彼の演技への情熱です。
初出演でアラジンの魔人を
小3でやった子も、
舞台では華やかに輝いてくれます。
練習中も周りを巻き込んで、
自分が出ない祭りのシーンでも、
手足を鳴らして、
みんなを盛り上げてくれました。
チョウチンアンコウ役も、
大切な役ですが、
どんなキャラクターにするか、
みんなの印象に残せたかは、
本人たちの熱意です。
だから、とぶくじらは
できるだけ、
その子に合い、
成長に必要なものが詰まった役を
つけるようにしています。
自分に少し自信がないけど、
なんとかそこから抜けなくちゃと思う子を、
あえてセンターに立つ役で、
衣装で風格をあげて励まし、
周りに演技を押し出してくれる子をつけ、
その中で立ち上がれるように。
本番では、
引っ込みがちだったその子が、
ちゃんとセンターで
しっかりと風格を見せて輝いていました。
いい役にするのは、
その子自身!
来年度はどんな役を作るかな?
みんなで作ろう!
一般募集受付は、3/26からです。