とぶくじらの今年のミュージカル
『うらしま太郎』には、
子どもたちのアイディアで
登場することになった魚が
たくさんいます。
暗い世の中に、
光を与える術を知っている深海魚たちは、
まさに子どもたちの希望で作りました。
中でもリュウグウノツカイは、
子どもたちのアイディアで、
3.6mの尻尾が背中より後ろについています。
その尻尾をスタッフが持って、
リュウグウノツカイ役の子が先導し、
動くことになります。
いよいよ、尻尾の練習が始まりました。
当日やるのは過去の出演者で、
今年はお手伝いに来てくれる中学生たち。
今は、各保護者やこちらのスタッフが
やっています。
尻尾をやってみると、
前にいる子の性格がよくわかります。
私は全公演のリュウグウノツカイ役の
尻尾も試しましたが、
はっきり分かるのは、
子どもは尻尾を持っている
大人にかなり気を配っていること。
意外と尻尾をやる大人はそれに気づかず、
「必死だから」を建前に、
無意識なんですが、
前にいる子にブレーキかけたり、
速度考えず先走ったり、
方向を決めようとしたり、
日常の癖からか自分の意思を強く出し、
つい、操縦しようとしてしまいます。
このリュウグウノツカイ、
うまくやるには、
お互いが「我」を捨て、
一匹になる「無心の境地」が必要です。
頭と尻尾で繋がっているからこそ、
意識を働かせれば、
思った以上に相手を感じられるものです。
相手を感じ、信じて。
頭は自分の進むべき方向に迷いなく進む。
尻尾はただひたすらに、
息を合わせ、
速度を合わせ、
共に走る。
大人と子どもの垣根を越えて、
人として共に生きる、
とは、
こういうことか!
私はリュウグウノツカイの尻尾をやって、
それを感じて嬉しくなりました。
一体となった時の、
子どもが尻尾の存在を忘れ、
尻尾がいることに安心して、
自由に走るあの開放感を、
手を通じて感じられるからです。
まるで自転車の練習をしていて、
持っている手を離したけど、
持っていてくれると
信じて乗れるようになる、
あの子どもの感覚ですね!
子どもを信じて、
後押ししつつも、
自由に道を進ませると、
こんなに楽しいのか!
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