活躍の場を自分で決める | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。


町は少しずつクリスマス。

小学校は、学芸会シーズンのようです。

昨日が学芸会だったと教えてくれた
2年の女の子。

何の役をしたのかと聞いたら、
「はだかの王様」の王様役。

「おーっ、すごいね!」というと、
ミュージカルでは
自分はまだ小さくて、
主役は難しいから、
学校では主役を頑張ってみたと言います。

なかなかよく工夫していて、
上手にできていたとお母様も 
嬉しそうでした。

こどもは小さくても
ちゃんといろいろ考えています。

自分がどのタイミングで、
何で活躍すればいいか、
それなりに見極めています。
 
学校で頑張るタイプ、
行事で頑張る、
習い事で、
家の中で、
本番だけ、
練習から頑張る…

それぞれに、
自分の活躍したい場を
決めているのです。

だって、全部の場では、
活躍できないから。


私は小さい頃から背が高く、色黒だから、
運動ができると思われがちですが、
実はびっくりするくらい運痴です。

期待される分、
周りのガッカリ感に傷ついていました。

勉強もダメ。

工作も音楽も苦手。

だから私は、
お楽しみ会や学芸会、
応援団などで活躍しようと
決めていました。

それも、私は
その中で演じる人を
活躍させるような
活躍をしたいと思っていました。

ガッカリさせた分を
どこかで取り返したかったんですね。

今でも覚えているのは、
小学2年の頃、
ヤンチャでイケメンで
スポーツ万能だけど、
劇などは苦手なモテモテ男子と
同じ班でお楽しみ会の出し物を
することになりました。

彼がちょっとだけ楽しく練習できて、
みんなが喜べるには、
どんな劇にしたらいいか…

私はそこで、
「すもっこ太郎」という
脚本を書きました。

桃太郎の孫のすもっこ太郎は弱虫で、
きびだんごを配って、頼み倒して
仲間と一緒に鬼退治にいきます。

ところが、鬼たちは、
自分たちはなにもしないのに、
なんで退治されなきゃ
いけないんだと怒り出し、
仲間に渡したきびだんごを取り上げて、
そのきびだんごで
すもっこ太郎をやっつける。

と、いう話。

モテモテくんが鬼の大将をして、
私がすもっこ太郎をします。

前半は私とほかの女子で
演技をしっかり練習して、
彼は遊んでいても大丈夫。

そして、その子は
最後に偉そうに口上を述べ、
後は私にきびだんご
(ティッシュを芯に折り紙で包んだ玉)を
投げつけるだけ。

私はキャーキャー言って、
逃げればいいし、
私の逃げ方次第で、
客席も盛り上がる。

この話で彼はますますヒーローになり、
一年間、この話もクラスで大人気になり、
お楽しみ会ごとにシリーズ化されました。

最後のきびだんご投げは、
客席も参加する形式になりました。

楽しかったなぁ〜

男子がみんなで きびだんごを作る姿。

好きなことにはがんばれる。

男の子たちは、
彼らの投げたい気持ちを
自由にさえしていれば、
ちゃんと手加減してくれていました。

活躍する場を
見極めているその子たちを
保証さえすれば、
そのステージで
こどもはとびきり輝くでしょう!

あとは、その瞬間を待つばかり。