こどもの目線で | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。


こどもミュージカルをしたり、
ボディートークで
親子の講習をしたりする時、
私は誰でもなく、
必ずこどもの目線からスタートします。

こどもの心にそっと寄り添いながら、
その心がフワッと開くのをお手伝いして、
開き始めたら、初めて内容に入っていく。

その子の背中にふれるのも、
私のやりたい内容をするのも、
まずはこどもの心が開いてから。

こどもにとって充実した時間とは、
心がフワッと開ける時間です。

だから、内容が進まず、
心がフワッと開くだけで
終わる日もあります。

それはそれで、
充実した出会いができたことだから、
私は良かったと思います。  

でも、やっぱり大人は、
なにか形になって初めて、
来て良かったと思うのです。

ここには大きなギャップがあります。

小学生なら、
ピシッと言うことを聞き、
まじめに取り組んで、
すごく踊れた、とか。

小さい子なら、
手形や足型をとり、なにか飾ったり、 
季節のグッズを作ったり、
たしかに形になれば
大人は満足しがちです。

小さい子がそれを
すごく楽しめる空間を作る先生もいるから、
それ自体を批判しているのではないです。

大人の満足のための内容か、
こどもの心がフワッと開く内容か、
どちらが優先されているか、です。

ボディートークをベースとする以上、
私の仕事は、
心がフワッと開く空間を作り、
生きる喜びを感じる時間にしたいと思います。

先日は、0〜5歳さんと遊ぶ会。

普段、こどもが遊んでいる
ぬいぐるみを使って、
「三びきのこぶた」を演じました。

こどもが大騒ぎして、
音響の出し方もタイミングが合わず、
演じていた時間自体は、
ひっちゃかめっちゃか。

そこで、私が演じるオオカミから
逃げることが楽しくなって、
私に飛びかかり、
逃げ出し、大騒ぎ。

その後にやりたかった「こぶたの踊り」は、
一緒に作れなかったし、
次のジャンプして遊ぶプログラムも、
私が近づくと喜んで逃げるから、
まったくできず。

絵本を読めば、大騒ぎ。

私の指示には、
おしゃべりで返す…

なにも形になりませんでした。

でも、元気なタイプは、
クタクタになるほど楽しくて、
おとなしいタイプは、
やっとその楽しさに心がほどけ、
遊べる空気になりました。

終わってからの茶話会の時間に、
自分たちのぬいぐるみを使って、
自分たちのぬいぐるみで
物語の続きを作っていました。

こぶたとオオカミが仲直りして、
お茶を飲んで、
ドーナツを食べて…

自分のおもちゃの遊び方に可能性が広がって、
いい時間だなぁと思いました。


小学生では、
やる気をうまく出せずに、
ゴロゴロする子たち。

でも、掃除の即興では、
床を履く動きといえば、
足をワイパーのように動かし、
ぞうきんがけといえば、
壁を蹴って滑り出し、
自分たちがぞうきんのよう。

かなりふざけてみえますが、
すごく面白い即興でした。

でも、きっと、
初めてみたら、
こんなの授業じゃない!と、
苛立つことでしょう。

こどもたちが、
大人の格式ばった発想を覆し、
内容すら
自分たちの楽しみたい形にしていくことこそ、
真の創造的時間ではないかと
私は思います。

自分の思い通りに動けば、
気持ちいいし、やりがいもあります。

でも、それは、
こどもも同じです。

創造的な人生をおくるには、
創造的な時間の喜びをしっていること。

自分たちのやりたい思いを
出せる場を作ること。


私はそれが
私の仕事だと思っています。

それをいかに、
周りの大人に、伝えていけるか、が、
私の課題です。