とぶくじら広場の役決め終了。 | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。



とぶくじら広場では、

夏の合同練習で役決めをします。

 

全員が全部の役を体験し、

その中でその子にピッタリの役に

していきます。

 

こどもたちも、役に対して、

なんとなくの希望だったものが、

はっきりとしてきます。

 

ぜひ、これになりたい!

そういう子の熱意は、

見ているこちらに痛いくらい。

 

そこで公正なジャッジを下し、

本番までみんなの気持ちを

つないでいくので、

判断を間違えてはいけない、

大事な一瞬です。

 

4月の練習からなりたい役を言い続けていた子、

突然、役にひらめいた子、

あきらめていたけれど、やっぱり

やりたい役が出てきた子、

遠慮がちな子、

私に任せてくれている子…

人は本当に

それぞれの思いで生きています。

 

後で、連絡があって、

その子の希望をかなえたのを見たスタッフ、

「言ったもの勝ちなところってありますか?」


モチロンあります。

伝えることは、熱意の表れです。

 

でも、言わなきゃ損か?

 

それも違うと

子どもを見て思います。

 

ずっと、第一希望が

通ってこなかった女の子。

 

演技力があり、

臨機応変がきくから、

つい、本人の希望より、

適性で役につけていました。

 

今年、その子に聞くと、

やっぱり、希望の役でなくてもいいという。

 

その彼女のしなやかさに、

脚本の方を変えることにしました。

 

彼女は彼女の第一希望で、

役割を増やす。

 

私に任せてくれた子も、

その子のキャラを

全面にいかす脚本に書きかえました。

 

言わなくても、伝わるものもある。

 

言いすぎないから、

汲み取ることもある。

 

言ったもの勝ちだけど、

言わないもの勝ちもある。


舞台は冒険の場です。


強い意志がなくては

傷だらけになります。

 



合同練習は、年少さんでも、

雑巾がけから始めます。

 

戸惑っていても、助けすぎず、

さぼりは認めません。

 

小さくても一人前扱いは大切です。

 

舞台では、一人一人の

責任を持った行動が必要だから、

今から積み重ねます。

 

最後にみんなの疲れたころの様子を見て、

アリスやウサギの大役を決めます。

 

最後までふんばれる体力や集中力。

 

大役はかっこいいけれど、

その分の重さに耐えられること。

 


仲良しと一緒になりたいと、

そっと手をつなぎあう同士。

 

役をとりたいと、

友の手を振りほどく子もいます。

 

テンションが上がってしまう場面で、

感情のコントロールが難しい同士で、

けんかも起きます。

 

泣く子もいます。


揺れる心の中で成長するこどもたち。

 

人の心は、こんなにも

いい意味で身勝手で、

揺れて変わって、

その場その場で成長するのか!!

 

すごい場面に立ち会える自分が

本当に嬉しく、

だからこそ、責任もかみしめ、

脚本の仕上げをしています。



本当に暑い夏でした。