こどもミュージカルの
配役が各教室で発表し始めています。
本人の希望と全体のバランス、
そして、本人に合う役で
決定していきます。
実際に紙に書かれた役が、
一番やりたい役でない場合も、
こどもにはあります。
私は中1で
白雪姫になりたかったけれど、
主役をやりたいなんて、
図々しいと思われたら嫌だから、
侍女役を希望しました。
それは役決めを
前から見て
初めて見えてきます。
周りに言っているのが、
本音とは限りません。
私は友だちには侍女がいいと言いながら、
役決めで、白雪姫の時に
密かにはりきり、
その結果、鏡の精になりました。
鏡の精?
脚本を知らなかった私は、
ショックでしたが、
脚本を読んですぐに好きになりました。
お妃に気を遣っているけれど、
本音が別にある二枚舌。
まさに、役決めの時の私でした。
何役になるかは、
うまいかどうかでなく、
何と出会えるかだと、
私は思います。
今のその子が、
ぜひ、出会うといいものと出会う。
みんな全員の個性をいかすため、
どの役がいい役で、
どの役がカンタン、などはなく、
どれも味があり、
その子の楽しめる側面を考えています。
大切なのは
役の名前ではないのです。
セリフが少ない役がカンタン?
まさか!
セリフがない間の演技が多いから、
かえって難しい場合もあります。
悪役は怖い役?
いいえ、コミカルな場面もあります。
ただ、私がいいたいのは、
役の名前を結果だと
思わないでほしいということ。
役の名前はスタート地点です。
実はこどもにはそんなこと、
わかっているのです。
やってみれば、
わかるようになっているから。
どんな役にも、すべて、
大切な役割があり、
なくてはならないんだと、
保護者をはじめ、
関わる方にわかってもらえたら、と、
思います。