メアリーポピンズのように潔く。 | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。

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かの有名な児童文学
『メアリーポピンズ』は、
家庭教師をしていたお家を
後にする時、
「風が変わったから、
私は行きます」と、
迷いなく姿を消します。

傘を開いて、
風に乗って。

こどもたちが
一つ、大きく成長したら、
立つ鳥跡を濁さずのさわやかさで!

一般募集で年に一度、
作品ごとにこどもを集めて、
本番が終わったら、
解散するという形式の
こどもミュージカルをしているので、
私もこのイメージを持ち続けています。

この形式は師匠ゆずりです。

ちなみに、師匠は
「月光仮面」のイメージだそうですが。

だから、
本番が終わったら、
いったん、こどもとお別れする。

一年で会わなくなる子もいるし、
また、翌年、来てくれる子もいますが、
次に会う時は、
成長していて、また、新たな出会いです。

次に会えるかは、
どんな時でも風まかせ。

…くらいに、
本番が終わるたび、
別れの覚悟をもっています。

だって、
こどもには、
その時その時の
必要なものが違って、
その時その時の場所があって、
それを縛ってはいけないと思うから。

大人のごうで、
こどもを縛っちゃいけない。

でも、本当は、
本番が終わるたび、
心底辛い思いをします。

さわやかに別れるためにも、
執着しないで、
その時の中で心を伝えきる。

そう思っています。

だけど、
やっぱり、
一度かかわった子は、
みんなみんな大好きで、
会いたくて会いたくて、
本当はたまらないんだな…
と、時々深く実感します。

例えば今日は
そんな日でした。

もう会えないかもしれないと、
思っていたこどもたちに、
また、会いに行ける!

聞いたとたんに、
涙がこぼれました。

涙が出るほど、
会いたい子が
たくさんいるのは、
なんて幸せなことだろう。

ジーンと胸があたたかくなりました。

大人になるっていうことは、
大切な人が増えるってことなんですね。

それはなんて
幸せで胸の痛むことでしょう。

さわやかに去る
メアリーポピンズだって、
きっと風に乗りながら、
涙を浮かべているんだろうな。

月光仮面も…しかりですね。