作品の形ではなく、内容を伝えたい | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。

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今日は高槻市の山の上にある小学校で
ミュージカルを指導する日。

「ヘンゼルとグレーテル」に
取り組んでいます。

有名な物語のテーマを掘り下げ、
より実感してもらう作品作りを
いつも心がけます。

貧しい家族が食べ物がなく、
こどもを山に捨てると、
魔女が出てきて、
お菓子の家に連れて行きます。

そのお菓子を食べさせ、
こどもが太ったら、
魔女がこどもを食べるのが目的です。

それに気づいたヘンゼルたちが
知恵を使って、魔女をやっつける、
というお話。

そこで今回は、
「甘いものや、甘い話につられて、
だまされてはダメ。
ちゃんと自分で見極める」
「自分さえよければいいのではない。
みんなで分け合い、助け合う」
を、テーマにしました。

こどもが迷った時、
悪い心にひっぱろうとする象徴として、
魔女の子分の闇の一族を作りました。

今日、一年生の男の子に聞かれました。

「闇の一族は、最後、死ぬんやろ?」

そもそも、闇の一族ってなんだろう?

いい質問が出たから、
そこからこどもと話しました。

「人の心には、いい心と悪い心があるね。
みんなが幸せになるには
どうしたらいいか、考える心と、
自分さえよければいいて思う心。
大変でもやりとげようという心と、
楽チンで楽しければいいという心。
心は常に話し合っている。
その悪い心が大きくなってできたのが、
闇の一族です。
闇の一族がいっぱいになったら、
世界は幸せじゃなくなる。
暗くなって、息苦しくなる。

少なくとも、ヘンゼルたちは、
闇の一族と戦って、みんなの力で
やっつけるんやね。」

すると、別の子が、
「わかった!闇の一族は、消えたんや!」

そう、その通り。

自分の中の弱い心や悪い心に打ち勝つと、
一つ、闇の一族が消えるんだよ。

そうして、自分の中の弱さに
自分で立ち向かうんだよ。

作品を進めたい気持ちを、
横に置いておいてでも、
内容について話すことは、
本当に大切だと思います。

それはきっと、本番で、
こどもの内側から
にじみでてくるだろうから。