本番は本気が輝く! | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。

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こどもミュージカル
「エルマーのぼうけん」が
大成功に終わりました。

ご協力いただいた保護者の方々、
ボランティアの方々、
劇場の方々、および撮影班の方々、
並びに関係者の方々、
みにきてくださった方々、
本当にありがとうございます。

皆様がいなければ、
本番の成功はありません。
本当に感謝しています。

リハーサルまでは危なかっしい
ミュージカルが、
なぜ、本番で大成功するのか。

私は師匠のミュージカルに
出ていた時から不思議でした。

レッスンはいつも笑いにあふれ、
たくさんのこどものアイディアは
どんどん採用され、
遊んでいるんだか、
練習しているんだか
まるであいまいなレッスン。

それがリハーサルで
師匠は豹変します。

厳しくこどもを叱咤します。

私がかつて出演者だったころ、
母はあまりの厳しさに
面食らっていました。

でも、こども時代のその頃を思うと
それは怒られた記憶ではなく、
大人の本気を見た気持ちです。

私は師匠のミュージカルで
スタッフをして15年。
そして、自分の舞台を作って4年。

本気で生きるから、人は輝ける!

本気で生きるすばらしさに
人は感動するし、
生きている充実感がある。

やればやるほど、
その意味を感じます。

私もまた、
師匠の教えを受け継ぎ、
本番直前には
こどもたちを叱咤しています。

それは、大人の本気を見せること。

舞台の本番。
たくさんの人にミュージカルを
魅せるということは、
日常の延長ではなく、
特別な本気を出さなくてはいけない。

本気のためには、
リハーサルで厳しく言われ、
涙が出たり、悔しかったり、
しんどくても
何度もできてないところを
繰り返したり。

でも、それがあるから
本番では火事場の馬鹿力と呼ばれる
人間の余力が発揮され、
いつも以上の自分になれます。

だけど、それはいつもの練習で、
穏やかにたのしく、みんなが
じゃれあい、ふれあい、
繋がりあっているから実現します。

今年もリハーサルで
一人の男の子が涙しました。

絶対に前に向いてほしいセリフで
必ず横を向いてしまう彼。

リュウを呼ぶために叫ぶという場面、
彼の気の弱さから横向きに
なってしまいます。

練習ではできていたのに、
舞台の緊張が彼を気弱に
させていました。

彼が弱さを克服するのは今しかない。

涙が出ても、やれる。
今なら、
その力をふるいたたせられる。

彼をみていて感じました。

だけど、それを彼が感じなくては
発揮できません。

それを彼に伝えるためには、
こちらも本気を見せます。

泣いてもやれる。
と、やり直しを言います。

見ていた保護者の方や、周りの方々も
胸を痛めたかもしれません。

でも、彼は泣きながら
がんばりました。

本番で彼は、
その場で前が向けただけでなく、
他の場面でも
勇気のある演技をしていました。

男らしく輝いていました。

最後の合同レッスン時に
居残り特訓をした
ネコ役とエルマー役の子には、
セリフの意味を考えることを
徹底しました。

ちゃんと理解してしゃべることが
できる子だからです。

本番では、
なぜ、エルマーがわざわざ
冒険にでかけたか、
丁寧に伝える演技になっていました。

三歳の女の子は、
舞台の場に
自らの意思で歩んで行きます。

途中で不安になって
お母さんの元に引き返します。

だって、いつもは
こんなにたくさんの人に
見られていないし、
ライトもないし…

でもまた、舞台に自分で歩いていく。

その時には、
ちゃんと親の手を離している。

三歳や四歳の子が、
しかも内気な子が、
そうしてがんばるのも感動でした。

他にも、一人一人のドラマがあり、
感動があります。

ミュージカルを名古屋に作って
次回は3回目
「ピノキオ」を予定しています。

ピノキオのようなヤンチャさや、
つい楽しい方に流されちゃったり、
ウソをつくことが
誰の中にもあります。

でも、それを越えていく
大切さを成長しながら学ぶ。

そんな物語にしたいから、
タイトルは『みんなのピノキオ』に
しました。

今年までは
まずは楽しくて安心できる場として
レッスンしてきましたが、
次の段階…
演技する面白さ、間や詰め、
ボディートークの自然発声法、
息の表現や、即興表現の強化と、
ミュージカルの世界を
深めていける予感に
あふれていました。

もちろん、まずはこどもの心が
膨らむ場として、保証するのが
大前提です*\(^o^)/*

ますます輝くくじらが飛ぶよう、
まずは充電したいと思います!

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