一人っ子だった子どもに、
下の子が生まれるのは事件です。
今まで一人じめできていたお母さんを、
下の子にとられてしまうのですから。
下の子にしてみたら、
兄弟がいるのは
産まれてから当たり前のことなので、
そこで愛情がほしければ、
何としても獲得しようと、
全身全霊で訴えます。
上の子は、その子の性格によって
それぞれの出し方をしますね。
先日、「にじいろくじら」の教室は
参加者が少なかったので
子どもの背中ほぐしをしました。
小さい子が下にいる
3~5歳のしっかり者の長女は、
おりこうちゃんになっていたり、
我慢していることが多い背中でした。
夜泣きしたり、夜にグズグズし始めるのは、
昼間の我慢が原因であることが多いです。
夜に体ほぐしをしたり、
お布団で親子でゴロゴロしたり、
くすぐりあったり、
ふれあいをいっぱいすることを勧めました。
お母さん方は、
それを客観的に知ったことで、
娘に対するより深い理解ができて、
愛情が増したようでした。
さて、つい先日、
赤ちゃんが産まれたお母さんを持つ
3歳の男の子。
赤ちゃんが退院するという
前日から声がかすれ始め、
おもちゃの剣を振り回し、
人にあたっても謝れず、
それを怒られると大泣きしています。
泣きながら彼は、
「わかってる! わかってる!」と
繰り返します。
それは、
悪いことはわかってる、という
意味なのですが、
なんだかまるで、
赤ちゃんが来るのは分かってる。
お兄ちゃんに
ならなきゃいけないのは分かってる。
お母さんを
独り占めできなくなるのも分かってる。
でも、ボクはイヤなんだ!
と、言っているかのようでした。
兄弟ができるのはうれしくても、
母親をとられるのはなにより
切ないことですもんね。
こうして泣いて、あばれて、
赤ちゃん帰りなんかもしながら、
長男・長女になっていくのだろうと
思いました。
姉の苦労を改めて知った思いです