今、私は愛知シュタイナー学園(日進市)で
6年生の卒業演劇の表現指導をしています。
- セロ弾きのゴーシュ (角川文庫)/角川書店
- ¥540
- Amazon.co.jp
今日が4回目ですが、
少しずつ、少しずつ、
こどもたちが内側から
膨らんでいるのが感じられます。
この時期に、
早く形にしようとしないで、
あたたかく見守ることが大事です。
表現したものを、
仲間に共有してもらえることで、
こどもは自分を出すことが平気になります。
そして、だんだん楽しくなります。
することが、
まず、なんでもなくなり、
次に、楽しくなり、
そして、友と共にあることで嬉しくなる。
そうすれば、劇表現は
すばらしい取り組みになります。
でも、イヤイヤやると、
自分を出すことがイヤになり、
人前に立つことも苦痛になり、
劇が嫌いになります。
その意味で、6年生の劇というのは、
一般的に見て、難しい取り組みです。
なぜなら、人からどう見られるかが、
気になりだす年頃であり、
友達と群れることを好み、
人と違うことをすることに、
特別の意味を感じるからです。
また、男女ともに、
急激に身体的変化が訪れ、
体の大きさでそれぞれが違うため、
友達と自分を見比べる時でもあります。
女の子は生理が始まり、
体が重く感じ、
動くこともだるくなります。
だからこそ、
自分を出すだけでもすごい!
ということを、
共に喜びあい、楽しむこと。
6年生は知的に
発達している時ですから、
表現を考えながらやるようになれば、
どんどん質の高いものに、
おのずとなっていきます。
質の高いものを求めずに、
今いる子どもたちの、
内側がふくらむことを大事にしていると、
すばらしい表現になる。
私は今日もその芽を感じて
とてもうれしくなりました。
昨日より今日、
今日よりも明日、
子どもがいい顔になっている。
それが何よりの成果です!!
さあ、シュタイナー学園の子が
演じる『セロ弾きのゴーシュ』は、
こどもたちがバイオリンやセロを
実際に演奏します。
どんな発表になるのか、
とっても楽しみです!!