こどもの成長に必要なのは「見守ること」
見張っていると、自己肯定感は育ちにくい
こどもが木登りをしています。
ちょっと頼りない登り方をしていますが、
本人は真剣で、バランスをとりつつ、慎重に登っています。
木はそれほど高くありません。
あなたならどうしますか?
①危ないからさっさと下す。
②注意を促し、落ちないよう見張る。
③その子のやり方に任せ、見守る。
おそらく、このうちのどれかでしょう。
こどもには、転んでも自分で起き上がらせる力をつけることが大事、
と、よく言われます。
大人が何でも手を貸すのではなく、
自分のことは自分でやること、それはとても大事なことです。
でもこの時、
大人がどんな目をして、こどもを見ているかが、
重要だと私は思います。
こどもが大きなケガをしないように、
あるいは社会で生きていく力を育て、
教えていくことは、大切なことです。
しかし、その時に、
子どもを見張っている人が、いかに多いか。
私は近頃それを感じます。
その子が何かミスするのではないか、
悪さをするのではないか。
いつでも、目を光らせている。
ちょっとした危険をすぐに注意し、
ちょっとしたいたずらをすぐさま怒り、
やり方から何まで指示している。
「見ている」つもりでしょうが、結果的に「見張り」になっている。
そういう大人が、結構、たくさんいるように思います。
それでは社会で生きていくための常識や、
危険認知はできるようになっても、
自分を信じてやってみるという、自己肯定感が育ちません。
まずは本人のやりたいことや、やり方を尊重し、危なくなる直前に、あたたかくフォローする。
失敗してもいいから、
まずは自分でやってみたいと思う気持ちを、
大人が尊重し、あたたかく「見守る」。
失敗から子どもが何を学ぶか、
少し先を生きる大人として、何を伝えたいか、
子どもを信じて、心のケガにも気を配ることで、
子どもの心を育てること。
その中で、自己肯定感が高まり、
『意欲的に生きる=よりよく生きる力』が育つと思います。
『生きる力』以上に大切なのは、『よりよく生きる力』。
それが人間として生きる、本当の力だと思います。
『よりよく生きる』とは?
そのあたりのお話は、次回に…
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