高槻で指導している小学校の『オズの魔法使い』が、いよいよ明日、本番を迎えます
今日はゲネプロ(本番どおりの練習のこと)をしましたが、とにかく子どもたちの頑張りに感動の一日でした
残念なことに、頑張って練習をしてきたカカシ役の6年生のタツヤ君(仮名)が、
インフルエンザになってしまいました
インフルエンザだと一週間は学校にこれませんので、タツヤ君は出演できなくなったのです。
代役はトリプルキャストで前半のカカシをしている、同じく6年生のユウイチ君(仮名)がすることになりました。
(もう一人は3年生で、しかもつい先日までその子もインフルエンザで休んでいたので、
ユウイチ君が一人で引き受ける結果になったのです)
みんなにタツヤ君が出られなくなったことを話し、
「タツヤ君が本番出られなくても、彼と共に練習を積み上げた一年は変わりません。
彼の思いもここにあります」と伝え、ゲネプロをはじめました。
みんなは本番を目前に、今まで以上にエネルギーを発揮し、今まで中途半端な表現をしていた子も、
いきいきと本気の表現をしていました
そして、代役をすることになったユウイチ君は・・・見事にタツヤ君の思いを胸に、
演技もセリフも、彼がしてきた雰囲気を受け継いで、演じているではありませんか
私は彼らの間にあった深い友情に胸が熱くなりました
休憩を挟んで、弱かった部分を小返しすることになったのですが、
3年の女の子が、私のもとに南の魔女のステッキを持って来て、
「先生がタツヤ君にな~れ・・・そしたら、タツヤ君が出られるでしょう?」
その優しさも、ステキですよね
今までふてくされていた子が、ドロシーになったことでかわいく笑うようになった。
南の魔女をしたおとなしい女の子が、自信を持って、本来の柔らかな声を出すようになった。
家庭環境に悩む子が、いきいきと自分を表現できる場を持った。
声を出すことで、一年生の気持ちが一つになった。
先生と共演することで、今まで以上に先生とすごく仲良くなった。
足に軽い麻痺がある子が、カラス役で必死にトトを追いかける姿が危機迫る様子で、
彼自身にその自負があり、役割があることに充実感があった。
恐ろしい声を出すオズ役の子は、気が優しくておっとりしているけど、少しずつNOが言える息を体得した。
ヤンチャな女の子が、舞台でよりヤンチャに表現できるようになった。
歌う気持ちよさ、演じる楽しさ、踊る愉快さが全身を駆け巡るようになった。
・・・・・
まだまだ本当にたくさんの奇跡が、このミュージカル活動にはありました
みんなが本気になって、生命を輝かすからこそ、こうして輝く瞬間を「星の時間」と、
私たち(ミュージカル広場の活動で)は呼んでいます。
明日はもっとすごい「星の時間」が訪れることでしょう