名古屋に来て、半年を超え、7か月に入りました。
月日が流れるのは早いなあと思いつつ、ボディートークへの思いは確実に深まっているので、
自分のここでの生活が、一歩一歩進んでいることを感じます
ボディートークの師匠、増田先生はよく言われます。
「物事の理解には三段階ある。
①ふんわり理解
②すっきり理解
③しっとり理解
①は、外側から形がぼんやりと見えること
話を聞いて、なんとなく理解した状態。
「ナルホド」と分かったつもりになっていたりするのも、ここにあたる。
例)算数の問題が解ける
②は、スッキリと理解していること
物事の輪郭がはっきり見えていて、人に説明できる。
例)算数の答えから、式を作ることができる。あるいは、人にその問題の解き方を説明できる。
③は、その事柄を、内側から見れること
本質をとらえ、内側から膨らませられること。
しっとり段階では、もはや、自分の一部として、必要な時に発揮できる。
例)その問題の原理を理解し、応用して新たに問題と回答を作ることができる。
自分が、今までがボディートークの理解への「スッキリ理解」を目指してここまで来たものが、
だんだん「しっとり理解」を目指している視点になっていることを感じます
そのせいか、最近は講演直前によく迷います。
話す内容を何度も検討し、この切り口で講演内容はいいだろうか、
受講者の心に、もっと深く理解を呼ぶには、新たな切り口がいるのではないか…
いままでは、師匠から学んだことを、インプットからアウトプットしていたのでしょう。
迷わず、どんどん話せたのが、自分の中でより深い内容を探していることに気付きます。
人生の迷いについて、昨日の朝日新聞に、作家の重松清さんがコメントしていました
「僕たちの親は、親として何をすればいいのか、すごくシンプルでした。(中略)・・・
昔は理想的とされている大きな正解があって、その中に入っていれば安心でした。
でも今は、正解が何か分からない時代です。
それなのに、学校教育では迷わずに最短距離で正解にたどりつくのが、評価されます。
いざ大人になってみるると、迷い、悩み、後悔し…。そんな自分が許せないという人もいる。(中略)・・・
迷うっていうのは幸せなことです。
正解がたくさんあるから、選択に失敗することもあるし、後悔もする。(中略)・・・
正解が分からない大変な時代ですが、だからこそ面白い。
長い人生、いっぱい迷って、ゆっくり選びながら生きましょう」
より、深い答えを導くために迷うこと。それは何一つ、無駄じゃない。
じっくり悩みながら、でも、明るい気持ちで前に進んでいたいものですね