学童保育で子どもといると、時折、大人ではおよそ、発想できないような、素晴らしい創造力と出会えます
特におもしろいのは、低学年の「ごっこ遊び」です。
男の子なら戦い系、女の子ならおままごと系ですが、
それぞれに何もないところから、何かを何かに見立てたり、自分たちのルールを作ったり、
自分のイメージを他と共有し、
そこから参加者全員の創造力で膨らませていくのですから、とっても高度なことをしています
イメージをたっぷり持ち、ワクワクして、「やってみよう!」という内からくる動き(内動)によって、
発展しているわけです
こないだ、一年生二人のごっこ遊びに、さりげなく混ざってみました。
ブロックの入れ物に棒を突っ込んで、ケン君(仮名)がグルグルかき混ぜています。
「何を作ってるの?」と聞くと、「怪獣スープ!!」ニンマリ答えます
「ほら、おいしいにおいがしてきた!」と、近くにいたリナちゃん(仮名)が入ってきました。
「へえ!おいしそうだね~」私もイメージを共有します。
「もうすぐできるから待っててね」と言われたので、素直に待っていると、
「お皿の準備をしなくっちゃ!」と、リナちゃんが忙しく動き出します。
そして、どこからか空き缶を三つ持ってきました
「さあ、食べよう!」ケン君の一言で、食事の開始
「いただきます!!」も、普段はなかなか言わないのに、遊びの中だと忘れません
食べていると・・・突然、ケン君「ウッッッ・・・」とうめきだしました。
「なにごと?!」「産まれる…」「?」
すると、リナちゃんも「ウッッッ・・・」。
「なにが???」
すると「ポコ!!」「ポコッ!!」二人揃って卵を産みました。
「怪獣スープを食べると、卵が産まれるの!!」「よし、たまご焼きにしよう」
「ほら、早く産んで!!」私も促されるままに、たまごを産んで目玉焼きにして食べました
まだまだ遊びは続くのですが…このイメージが途切れず、常識に縛られず、次々発想していく力は、
きっと人生の困難に出会ったときに、発揮されるでしょう
大人になってのごっこ遊びも、創造力を発揮し、感性を磨くのにとてもいいですが、
少し高度にして、声の『キャッチボール』をしてみませんか?
二人で向かい合い、声と動きでキャッチボールをします。
簡単に「ホイッ」くらいの声から始めて、だんだん「グシュッ」「トプ~ン」など、
イメージと動きも豊かにしていきます。
慣れたら、どちらともなくやり合います。それはまるで、モダンダンスのようにも見えてきます。
最初は気恥ずかしいかもしれませんが、日常のしこりを取り払うボディートークをしてからすると、
だんだん没頭し、夢中になってきます。(体をほぐしてないと、アイディアがでにくいです・・・)
ボディートークを共に学んだ男の子二人組は、『声のキャッチボール』を始めると、
いつまでもやり続けるような創造力と、表現力を、やりながらにしてしっかり培っていました
それぞれに30歳を超えた今、一人は家を継いで社長になり、次々と新しい事業を展開していますし、
もう一人は、マッサージを中心(有国家資格者です)に、お年寄りがよりしなやかに動き、
楽しく長生きできるよう、日々、創意工夫を凝らした体ほぐしをしています。
私も、その仲間の一人として、創造力と表現力を発揮していきたいです