本日は各論の第3回:成長曲線についてお話していきます。
成長曲線
成長曲線とは、ある時点での子どもたちの身長や体重を各年齢・月齢ごとに集計し、その平均をグラフ化したものです。成長曲線に表示されているSD(標準偏差)は、同性・同年齢のこどもの身長・体重の分布を表しています。標準とされる、+2.0SD~-2.0SDの間に約95.5%のこどもが入ります。成長曲線にお子さんの身長・体重を年齢毎に記録することで平均値からどれくらい離れているかがわかります。これにより医師が低身長の原因を推測することが出来ますので、成長曲線の記録はとても大切です。
成長曲線をつける理由
低身長といっても、こどもによってその過程は様々です。記録を続けることで、いつからどれくらい身長•体重が低くなったのか?が視覚的に分かるため、原因の追求に非常に役立ちます。


成長障害の目安
①身長が同性・同年齢のこどもと比べて、「-2SD以下」の場合もしくは3パーセントタイル以下の場合
②成長率(1年間の伸び率)が同性・同年齢のこどもの平均値の-1.5SD以下で、2年以上続く場合
①または②のうち少なくとも一方があてはまれば成長障害となります。

以上です
お分かりになりましたでしょうか?
成長曲線をつけることは、どの時期から身長の伸びが悪くなったかが、視覚的に分かります。
絶対的なものではありませんが、診断をつけて治療を行う判断材料としては非常に重要です。
次回は低身長の原因について細かくお話していきます。