こんにちは、アラフェネです。
今回は、<動物の分類>のショートコラムになります。
けものフレンズのフレンズ詳細や動物園・水族館などの展示場の説明欄でよく見る分類ですが、具体的に階層ごとに見ていきたいと思います。
※できるだけ簡易的な内容で書いていますが、文を構成する関係上、小難しい用語が若干含まれますので、その点はご容赦ください。
生物の分類
生物の分類とは、その種の遺伝的、形態的特徴、生理的特徴などを元に考慮し、各階層ごとにグループ分けしたもので種の住所のようなものです。
種の分類には、動物学に精通する学者などの様々な意見などを取りまとめ、総合的にどの種が近縁なのかを決定しているといわれています。
種によっては、現在も<この動物種は近縁なのではないか>など、議論が日々続けられています。
↓
界
↓
門
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綱
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目
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科
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属
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種
基本的に生物種の分類を表記する際には、<ドメイン>を最上位とし、<界>、<門>、<綱>、<目>、<科>、<属>、<種>の7段階層で構成されています。
これをスウェーデンの生物、植物学者<カール・フォン・リンネ>の名前にちなみ、<リンネ式階層分類体系>といいいます。
現在は、この分類体系が採用されていますが、公開表記上は<ドメイン>、<界>、<門>は省略されています。
また、区分しきれない種に関しては、各階層の間に上(じょう)や下(か)などをつけて区分されることがあり、例えば、<上目(じょうもく)>や<下目(かもく)>などで分類されることがあります。
フレンズの詳細や図鑑、動物園、水族館の展示場の説明欄には、一般的に、<綱>、<目>、<科>、<属>、<種>の5段階層での表記となっていますので、この部分だけを意識して見て頂けたらOKです。
今回は階層ごとにどのようなグループが階層分けされているのか、<動物種>を例に見ていきたいと思います。
ドメイン
まずドメインです。
この階層には、<細菌>、<真核生物>、<古細菌>という3つのドメインで構成されており、生物階層の最高位を位置するものになります。
ここでは、体細胞内に<核(細胞核)>があるかどうか分類され、細胞内に<核>が存在する生物を<真核生物>、核を持たない生物を<原核生物>といい、この<細菌>、<古細菌>がそれにあたります。
この<核>には非常に多くのDNA情報が<染色体>という形でコンパクトに折りたたまれており、いわゆる生物の体を構成する
いわゆる<設計図(ブループリント)>が組み込まれています。
<核>をもつ<真核生物>は、私たちがよく知っている、動物、植物、微生物、菌類などは一つの細胞内に<核>を一つもっていて、細胞膜(植物では併せて細胞壁もある)に包まれています。
界<かい>
動物、植物、単細胞生物<アメーバ、ゾウリムシ、ミカヅキモ>など
続いて、<界(かい)>です。
この階層には、細胞組織に核が存在する<真核生物>と呼ばれる全てが含まれており、その中には<動物界>、<植物界>、<原生生物界>、<菌界>、<モネラ界>(カナダやアメリカなどでは古細菌界、細菌界の6界)の5界というグループに分けられています。
以前は、運動能力や感覚機能があるかどうかで分類がされていましたが、現在は多細胞生物なのか単細胞生物なのかで、グループ分けされているようです。
例えば、単細胞生物である<アメーバ、ゾウリムシ>などの微生物や<カビ、キノコ>菌類はこの<原生生物界>に分けられます。
つまり<動物界>には、多細胞生物である、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫類などが含まれており、
すなわち、一般的に多くの方が知っている<生き物>と呼ばれる全てが、このグループに入ります。
門<もん>
門には、動物界の中で、主に形態的特徴などを元に複数の<門(もん)>で細かく分けられています。
全てをここで記載することはできませんが、多くの方が知っている動物種が含まれている門として、私たちヒトを含め、イヌやネコ、鳥、トカゲ、魚などの脊椎(せきつい)をもつ、<脊椎動物門(せきついどうぶつもん)>。
クモ、ムカデなどの節足昆虫やエビ、カニなどの甲殻類など複数の手足をもつ、<節足動物門(せっそくどうぶつもん)>。タコ、イカ、貝など軟体な体をもつ、<軟体動物門(なんたいどうぶつもん)>。ヒトデやウニなどの体全体が5角形、棘に覆われている<棘皮動物門(きょくひどうぶつもん)>に大きく分けられます。
綱・目・科・種
〇綱<こう>
脊椎動物門には、骨格全体を支え、神経の中枢を担なっている<脊椎(せきつい)>と呼ばれる、1本の大きな骨を持っている動物すべてが含まれており、<哺乳綱、鳥綱、爬虫綱、両生綱、魚綱、昆虫綱>の6綱(類)が含まれています。
更に、その動物種の祖先や遺伝、形態、生態、感覚、運動能力などから<目(もく)>にグループ分けされ、有名なものでいえば、肉食哺乳類であるライオン、ハイエナ、オオカミなどが属する<食肉目(ネコ目)>。
クジラなどの海洋哺乳類と蹄を持つ草食動物などを含んだ<クジラ偶蹄目>や<奇蹄目>。
ネズミ類などの大半を含んだ<齧歯目(げっしもく)>などの大きなグループに分けられます。
そしてそこからその動物はどの仲間に近く近縁なのかを示した階層として<科>、その下に<属>、が並びいわゆる動物そのものの名前である<種>、が最低位に付きます。
動物種には、原種の本来の生息地とやや離れた場所に生息地を持ち、その環境などに合わせ、形態的特徴や生態などを変化させた種、いわゆる<亜種>と呼ばれる動物種が存在し、その亜種の分類上の表記は、種名の後に<亜種>と表記されることがあります。
以上が、各階層ごとの内容になります。
これを踏まえ、<アカギツネ>を例に見ていきたいと思います。
動物種の分類
<アカギツネ>をドメイン∼種のすべての階層で、分類すると、<真核生物・動物界・脊椎動物門・哺乳綱・食肉目・イヌ科・キツネ属・アカギツネ>という事になります。
〇真核生物
細胞内に核を持つ、動物であることから、ドメインは真核生物に分類されます。
〇動物界
アカギツネは、真核生物の内、多細胞生物の為、動物界に分類されます。
〇脊椎動物門
一本の脊椎を有し、骨格を支えている為、脊椎動物門に分類されます。
〇哺乳綱
子供をお腹の中である程度の大きさまで育て、母乳で子育てする繁殖形態をとることから、哺乳綱(哺乳類)に分類されます。
〇食肉目
食性が雑食寄りの肉食性で、獲物を捕らえるための感覚器官が発達していることから、食肉目に分類されます。
〇イヌ科
骨格や生態などイヌから分化した種であることから、イヌ科に分類されます。
〇キツネ属
イヌ科の中でも、耳が三角形であったり、マズル<口と鼻先>が長い部分が特徴的であるキツネの一属に分類されます。
〇アカギツネ
動物の名前<種名>が最後につきます。
しかし、一般的な表記として、5階層表記の為、ドメイン、界、門は省略されるため、
よって、アカギツネの一般的な分類表記としては、<哺乳綱食肉目イヌ科キツネ属アカギツネ>となります。
〇亜種
基本的に亜種個体は、種名の後に<亜種>が付けられます。
例として、アカギツネには北海道を主な生息地とする<キタキツネ>と呼ばれる亜種個体が存在しますが、この場合
<アカギツネ亜種>という表記となります。
さらに亜種名<キタキツネ>をつける場合は、<アカギツネ亜種キタキツネ>と表記することができます。
以上が、分類の内容でした。
動物園、水族館、けものフレンズなど様々な動物見られる部分ですので、この種はどの仲間なのか、一度調べてみるのも
面白いですね。
最後まで、ご購読頂きありがとうございました。
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