ブラックホールの話2 | 風花雪月

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風に舞う花、雪の彼方の朧月。美しきもの、役立たず。
マイクロマウスと戯言(ざれごと)と戯言(たわごと)と他諸々があったりなかったり……

 Resurrection Ballad より Myth Logic Infinite を聴きながらこんばんは、アベです。

 今回はブラックホールの話の続きをしたいと思います。

・恒星質量ブラックホールのでき方
 ブラックホールは恒星の「進化」の最終段階の存在ですが、すべての恒星がブラックホールになるわけではありません。たとえば太陽はブラックホールにはならず、最終的に「白色矮星」になると考えられています。では、どのような恒星がブラックホールになるのか、それを決定するのは恒星の質量です。
 質量が太陽の8%以下の場合、そもそも核融合反応が始まりません。このような天体は「褐色矮星」と呼ばれます。
 質量が太陽の8%以上8倍以下の場合、核融合反応が始まり、主系列を経て赤色巨星となり、「白色矮星」となります。
 質量が太陽の8倍以上30倍以下の場合、赤色巨星となった後に超新星爆発を起こして「中性子星」となります。
 質量が太陽の30倍以上の場合、超新星爆発を起こしてブラックホールが形成されます。
 また、中性子星とブラックホールの間に「クォーク星」があり、みなみのかんむり座の「RXJ1856・5-3754」とカシオペア座の「3C58」がそれに該当するのではないかとされたことがありますが、どうやらデータ不足による誤りだったようです。
 まとめると、質量が極端に大きい恒星がブラックホールになる、ということです。

・ブラックホールの蒸発
 ブラックホールは蒸発する、という理論があります。詳しく説明すると「真空の揺らぎ」やら「負のエネルギー」などの複雑な単語が踊りだすのでやめますが、簡単に言ってしまえば、ブラックホールには質量に反比例した温度があり、温度に比例した放射を行っている、というのです。
 蒸発にかかる時間は恒星質量ブラックホールで10^50年程度、大質量ブラックホールでは10^100年程度かかるとされています。ちなみに現在の宇宙の年齢は約10^10年です。

・ブラックホールのエントロピー
 ブラックホールにはエントロピーが存在し、その量はブラックホールの表面積に比例するとされます。この事実をホログラフィック理論と結びつける科学者もいます。

 まだまだネタはありますが、疲れたのでこの辺で一度切ります。