今日も朝から飼い主をガン見するアキクサインコのハル↓
自由時間なんだから、もっと違うことがあるだろうに・・・
しかし、飼い主的には至福の時間です。
だって、両目で飼い主を観察しているのです。
以前にもお話ししましたが、少し違う視点で再度記事にしたいと思います。
人間の場合、視野角は180度程度ありますが、左右の30度ずつは片目での視野です。
試しに右側の外れ(150~180度)を見てみると、不鮮明とまで行きませんが心もとない。
それは、両目で見ていないからです。
重複視野(両目で見れる範囲)で見ると、圧倒的、安定的に見ることが出来ます。
それは正面の約120度の範囲。
鳥になると随分事情が違ってきます。
目の位置からして全く違いますしね。
その分、視野角は300度以上あります。
おまけに頻繁に首を動かすので、ほぼ全周囲を見ていると言っても過言ではない。
それでも、真剣に見る場合は重複視野を使いたい。
しかし・・・重複視野は真正面の僅か20~30度。
そんな貴重な重複視野を使って見られている飼い主は光栄なのです。
体の向きは違うけど、頭はしっかり私に向けています(笑)↓
でね、鳥の視力って人間の4倍~8倍あります。
ピントなんて1cmから合う。
ちなみに4倍~8倍と幅があるのは鳥の生態や狩猟環境によって進化した結果です(私見)
例えば、猛禽類は総じて視力が良いのです。
上空から獲物を狙うので、当然ですね。
数キロ先の獲物を認識する強者もいます。
鳥飼さんご用達のインコ類は4~5倍程度と言われています。
まあ、4倍でも凄すぎる。
そして、鳥たちは4色型色覚を持っています。
簡単に言えば、人間の見ている景色(赤・青・緑)+紫外線を見ることが出来ます。
紫外線は多くの物に降り注ぎ反射します。
言い方を変えれば、反射することで光りますので、人間が見れないものまで見ることが出来ます。
例えば、野ネズミの尿には紫外線を反射するリンが含まれています。
上空を旋回する猛禽類からは野ネズミの尿が光って見えます。
何百メートル、何キロと離れていても、野ネズミの場所が光って分かってしまう。
野ネズミに生まれてこなくて良かった・・・
ちなみに、人間でも4色型色覚を持っている方がいます。
スーパービジョンという言い方をしますが、遺伝子の関係で女性のみに可能性があります。
鳥とは少し違うようですが、一般人(3色型色覚)の100倍の色を見分けられるそうです。
そして、本題というか本丸です。
人間は目の中に中心窩(ちゅうしんか)というものを左右1つずつ持っています。
中心窩は高精細な中心視野での視覚に寄与しています。
まったく分かりませんね(笑)
私的には中心窩があることでピントがあって詳細な画像や映像を見ることができるという解釈です。
ピント云々ではありませんよ、ピント自体は水晶体を調整することで行っていますので、
中心窩はソフトというか、中枢の最重要部分です。
人間は左右1つずつ・・・・
でも、鳥は中心窩を左右2つずつ持っています。
どういうことが起こるかと言えば、遠近両方を鮮明に見ることが出来ます。
例えば、私たち人間は近くの一点を集中してみると、遠方の物はぼやけてしまいますが、中心窩が2つある鳥はぼやけません。
近くも遠くも同時にハッキリ見ることが出来ます。
猛禽類で言えば、上空を旋回中、周辺の警戒をしつつ、数キロ先の獲物も同時に探しているのです。
おいおい、マジか!意味わからない。
視力が強烈で、紫外線が見えて、遠近両方同時に見えて・・・
そう、そんな最強の目を持つ鳥族に私はガン見されているのです。
ある意味怖い・・・・
(;O;)
「年を取って来たな・・・紫外線のダメージも大きいし、シワも増えてきたし、もう長くないね」
な~~んて、思われているかも・・・・
ん?寝てる?
良かった・・・・
皆さんも鳥たちの視力には気をつけてくださいね。
すべてを見られているかも・・・・(^-^)
追伸
アキクサインコのルビノー、ルチノーは先天的な視力異常を抱えている場合があります。
眼振(目が小刻みに震える)、視力低下等々。
物によくぶつかったり、うまく飛べなかった場合、視力異常を疑う必要があります。
当家のルビノー2羽は問題ありませんが、それでも私は視力の確認を頻繁にしています。
アキクサの赤目(ルビノー、ルチノー)と暮らしている方は気をつけてあげてください。
飼い主にとっては、ドジで可愛いって映るかもしれません。
でも、鳥は必死で辛くて大変な思いをしている可能性があるのです。