PBFDは何処から |   Flying in the sky Sasuke

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   ~アキクサ達と文鳥のシルバのお話です~

 

相変わらず、雛(ちゃちゃ)はちゅらのことが大好きです。

↑これは、わっ!!と驚かそうとしているのではなく

ちゅらのところへ飛んできた瞬間です。

 

運動能力も高く、絶好調

↓昨日は壁に張り付いていました(笑)

 

 

イマイチな状態が続いているちゅらと打って変わって、活発な雛(ちゃちゃ)を見ていると、

尚更、ちゅらのことが心配になります。

でも、ちゅらのことなので、明日も明後日も無事に迎えてくれると思っています。

こういう書き方をすると、そんなに悪いの?となってしまいますが、

正直な話、よく分からないのです。

とにかく、寝る、羽繕い、膨羽、寝る、ご飯、膨羽、寝るの繰り返し、

前記事と同じ内容になってしまいますが、

通常の鳥だと病院へ直行です。

でも、大人しいちゅらなので見守るだけです。

換羽が元凶なのは明らかなので、結局私は見守ることしかできません。

ちなみに、病院へは一応、かかっています。

 

前置きが長くなりましたが、本題に入りますと・・・

PBFDは何処から来ているのでしょうか?

 

本日は以前に書いた記事を掘り下げてみたいと思います。

(以前の記事はこちら

 

13年ほど前のデータになりますが、

獣医師が発表したPBFDの疫学調査(全国)を参考にしています。

その疫学調査では、一般家庭の飼育鳥(770羽)のPBFD陽性率が19.2%

ペットショップ(300羽)でのPBFD陽性率が16.7%

合計1070羽のPBFD陽性率は18.5%

他の調査でも同じような数値が出ていますので、この数値は信頼できると

思います。

 

単純に考えると5.4羽のうち1羽はPBFDの陽性反応が出ているのです。

もちろん、陽性反応なので発症していない鳥も含まれますが、信じられないほど

高い数値だと思います。

 

この調査では鳥種ごとの数値(陽性率)も公表されています。

 

ヨウム:21.2%

キバタン:33.3% 等々

 

小型、中型では

オカメインコ:0% (検査数120羽)

マメルリハインコ:0% (検査数25羽)

*検査数が少ないので、絶対とは言い切れませんが、オカメインコや

マメルリハインコに関しては、低感受性が認められます。

 

当家のアキクサインコのデータはありませんでした。

13年前だと、アキクサインコの飼育実績がほとんどなかったということだと思います。

 

そして、もっとも飼いやすく、賢く、可愛い

セキセイインコの陽性率は40.1%です。

検査数257羽のうち、100羽以上で陽性反応が出ています。

 

想像するのには、

セキセイインコはもっともメジャーなインコですので、鳥を扱っているほとんどの

ペットショップで販売されています。

卸業者も多いでしょうし、ペットショップでは複数の雛を販売しているのが普通です。

 

例えば、PBFDに感染した親(キャリアor未発症)から生まれた子は

給餌を介して垂直感染(親子感染)をします。その雛はショップへ出荷されます。

ショップでは同じ器具を使って、さし餌をしますので水平感染が起こります。

雛が感染していなくても、ペットショップには他のインコ(陽性)がいる可能性が

あります。

そのインコの脂粉や乾燥した糞便が舞い上がることで、ここでも水平感染の

可能性が高まります。

セキセイインコが特別にPBFDにかかるという訳ではなく扱いが多い故、

大きな危険にさらされているといった方が正確だと思います。

 

これって、セキセイインコには何の責任もありません。

こういう状況を知らずに、迎え入れた飼い主さんにも何の責任もありません。

 

でも、迎え入れた後に、PBFDを発症してしまうと、辛く長い闘病が

始まるのです。

 

何かおかしくありませんか?

 

これって、人災ですよ!!

 

ペットショップを非難したいとは思いませんが、

仕入れた雛が突然死して人知れず処分されることもあるはずです。

(PBFDの急性期の雛では無症状で突然死が起こります)

また、他のインコ(大人)がPBFDを発症することもあるでしょう。

そうすれば水平感染がおこります。

明らかに、ペットショップが感染拡大の元凶になっているのです。

 

アキクサインコの話をすれば、マイナーな鳥種なのもありますが、ペットショップでの販売は少ないです。

ブリーダーさんからの直接販売が主流だと思います。ブリーダーさんは健康管理(各種検査)をしっかりしている方が多いので、垂直感染が起こりずらいはずです。そして、直接販売なので、PBFD(サーコウイルス)が突然湧いて出てこない限り、陽性のアキクサインコの発生確率は低いのです。

 

可愛くて、賢くて、よく馴れて、きれいなセキセイインコ。

 

私がセキセイと暮らしていた、数十年前はPBFDはありませんでした。

PBFDを発症してしまった記事を読むたびに、やりきれない気持ちになります。

 

例えば、鳥飼さんが社団法人か何かを立ち上げて、認証制度みたいなものを作って、

ペットショップを監視するような仕組みができないのか?

検査済み(親鳥)のブリーダーさんや業者からの、仕入れを行っている

ペットショップには推奨マークを発行したりできないのか?

その分、販売価格に上乗せしてよいと思います。鳥も飼い主も安心して暮らせることが一番だと思っています。

 

セキセイインコの場合は、発症後でも陰転する個体が多くいます。

また、発症する前に陰転する個体も多いと思います。

それに、良いか悪いかは別として、発症しない(キャリア)の個体もいるはずです。

だから40.1%という陽性率の経年後の結果は、数値の衝撃より小さなものになると思います。

 

それでもです!

 

陽性率が高すぎます。

 

なんとか、セキセイインコが楽しく、安心して暮らせる環境は

できないないものか?と思ってしまうのです。