当家のアキクサインコのチャチャ姉さん・・・
また羽が変形しているのです。
前にね、曲がっている成長過程の羽を抜いたのです。
痛かったらしく超激怒されました。
成長途中の羽は血管が通っていますので抜くと痛いのです。
成長が止まると、血管は無くなりますので痛みはありません。
ところが、抜いたところに生えてきた羽がまた変形しています。
でもね、今回は抜きません。
あの怒り様は、けっこう~痛かったはず。
さすがに、申し訳ないので・・・
本日はPBFDの話です。
PBFDの症状として、羽の変形や壊死による抜けがあります。
だから、他人事ではありません。
それはそうと、衝撃的な話をしますね(以前にも記事にしています)
十数年前の日本のデータですが、セキセイインコのPBFD陽性率は40%を超えています。
これは、ペットショップ、一般家庭を合わせたデータです。
詳しくは→こちらです
PBFDはオーストラリアの風土病と呼ばれています。
1900年前後にはすでに認識されていましたが、原因は不明でした。
原因がサーコウイルスによる感染症と分かったのは、ここ50年です。
一般的な認識としては、オーストラリアから世界に広がった病気がPBFDです。
当家のアキクサインコの2羽も元々はオーストラリアの鳥ですので、感受性があります。
だから、当家には関係ないと言う訳ではなく、むしろ大いに関係ある。
でも、仮に当家の鳥たちがPBFD陽性でも驚きませんが。
なに?
セキセイ飼いを脅してるの?
と言う訳でもありません。
セキセイ飼いの皆さんに係わらず、PBFDを正しく怖がってほしいのです。
まず、世界に目を向けると、PBFDの陽性率は非常に高いのです。
中東の国のデータを見ると、インコ類では40%を超えています。
オーストラリアでも、50%を超える種類も多くいます。
だから、日本のセキセイインコの陽性率が40%を超えるのは突出している訳ではないのです。
そして、オーストラリアのデータを見てみると、
非オウム種の陽性も多く発見されています。
例えば、オーストラリアガマグチヨタカ、ワライカワセミ、メンフクロウ、コキンチョウ等々です。
ちなみに、非オウム種で症状は出ていません。
しかし、この症状というのが問題です。
人間の間で、流行しているコロナウイルスを例にとると分かりやすいのですが、
陽性反応が出たからと言って、発熱、咳等々の症状が出るとは限りません。
むしろ大部分の人間は無症状です。
PBFDでも同様の事が言えます。
ここからは私見が入りますが、PBFDで陽性反応が出ても、症状が出る(発症)確率は低いと思っています。
殆どのインコ、オウムはキャリア(見た目は健康そのもの)になるか、自己免疫の力(陰転)で治ってしまうのです。
だって、そうじゃなければ陽性率を考えれば、多くが亡くなってしまいます。
日本の獣医師の見解では差はあるのですが、陰転率5割とも8割とも言われています。
プラス、キャリアの個体を考えると多くが治るもしくは見た目健康そのものなのです。
ただ、キャリアになった場合は、本人は問題なくても他のインコにうつしてしまいます。
だからね、万一、PBFDで陽性が出ても悲観する必要はないのです。
もちろん、発症してしまうと怖い感染症なので、致死率は100%に近くなるのですが・・・・
そういうことを踏まえ、当家のPBFD対処法をお話ししますと・・・何もしません。
検査もしません。
ウイルスによる感染症というものを理解している方はお判りだと思いますが、
PBFDに限らすウイルスを直接撃退する薬は人間、動物限らず存在しません。
コロナだってそうです。
コロナウイルスをやっつける薬は存在しないし、今後も出てきません。
ウイルスとはそういうものなのです。
だから、コロナが重症化した場合、対処療法といって、症状(肺炎)を治療するしかないのです。
闘うというか防御する可能性があるのはワクチン接種による免疫獲得か自己免疫だけなのです。
(オーストラリアではPBFDのワクチンがあるようですが一般には販売されていません)
ちなみに、PBFDの治療の一環としてインターフェロンを勧める獣医師がいますが、インターフェロンは
エビデンスが存在しません。
免疫を強化するかも?と言われていますが、個人的には宝くじより確率が低いと思っています。
ストレスのかかる病院へ行って小さな体へ注射をする負担を考えれば、私にはまったく興味がありません。
それよりも、バランスの良い食事を与え、ストレスのない毎日を最優先します。
例えば、人間と距離を置くアキクサインコならば、無理に触らない、兎に角、自由に放鳥をする。
やりたい放題やってもらう(笑)
そうやって、気持ちよく生活してもらうことが重要だと思っています。
そうすることで、仮にPBFDの陽性が出ても、陰転する可能性は更に高まるのです。
という話を考えたことがありますか?
この記事が良いか悪いかは別として、PBFDは発症してしまうと怖い病気なのは事実です。
急性期や慢性期では症状が違ってたりします。
機会があれば、PBFDという病気を理解するために詳しく調べることをお勧めします。
追伸、
調べるといっても検査をお勧めしている訳ではありません。
検査は通常、血液検査になりますので、リスクや痛みを伴います。
仮に陽性判定が出てもウイルス性の感染症の為、治療方法は存在しません。
飼い主的に大きな衝撃と不安が広がるだけです。
もちろん、多頭飼いをしていて、新しい仲間の身体検査の為であれば話は違います。
既存の鳥たちをPBFDの脅威から守るという意味では有効です。
でも例えば、多頭飼いをしていて、既存の1羽にPBFDの症状が出たとします。
検査をすると陽性。
でもね、その時点で他の鳥と隔離をしても遅いと思うのです。
水平感染は既に起こっています。
しかし、免疫系が強い個体は感染しても治ってしまいますし、キャリア化した個体は無症状です。
むしろ、そういう個体の方が多いはずです。
つまり、必要以上に恐れず対処をという話なのです。