来てくれた守杉真美
彼女は、
母を幸せにするために
自分が「ごみ箱」であることを選んだ。
その彼女の雰囲気が、
短期間で
どんどん変わっていった。
まめちゃんは、どうしてそんなに
変化のスピードが早いの？
聞いてみた。
痛み止めの効かない大病をして
病院のベッドでげーげーしてたそうな。
もう死んだように生きていこうと
自分で決めたのだけど
まさか、ほんとに
死にそうな苦しみがやってくるとは。
もうあんな苦しさはいやだと
仁さんの本に書いてあることを
せっせと実行したのだと。
私も、
便器の隣で寝ていた時期があるから
わかる。
布団にもどる暇が無い。
吐き続けるのも苦しい。
吐き気だけで吐けないのも苦しい。
車酔いが２４時間続いてるみたいな。
消化器の病気じゃなくて
うつ。
言いたいことをがまんして
でも
「私ばっかりこんなに大変」と
内心では不満をためこんで。
でも言うほうがおそろしくて。
人によって、
外に出る出方はいろいろ。
当時の私は、吐いた。
歩けない時期もあった。
単語を忘れて、「冷蔵庫」が言えないことも。
そこまでして、やっと
倒れて入院して、
もおおおおおお
一生寝てやる。
何もしない。
そう決めて、
こんこんと寝た。
そして、マスターコースに
よろよろと通い、
人の後からこっそり
パターン崩しをした。
パターン崩しとは、
今までやってはいけないと思っていたことを
やる。
びびりだから、
小さい、すごく小さい、
だれも気付かないようなこと。
ガムをむくとき
ピリってなる、あの細いゴミ、
あれを、こっそりポイ捨て。
だーーーーーれも見てないとこで。
まめちゃんも、私も、
「もーーーーーーーあんなのはイヤ」があったから
しかたなく。
それでも、
まだ、おそろしくて言えないこと
いっぱいある。
「セミナーのスタッフお願いします」だって
ドキドキしながらだよ。
きょう言おう、あす聞こう、と、
何日もたつ。
スタッフ希望者大勢いて、断ることもあれば
全くいないこともある。
「スタッフやりたい」と手を挙げてくれる人が
たくさんいるのを承知してるのに。
ドキドキ。
がまん強い人は、
それでも
「これじゃダメだ」を続ける。
どっちを選んでもいい。
今でも、
自信がなくて
しょっちゅう寝てばっかりで、
家事もろくにやらず、
子供にやつあたりする。
そんなひでこは、
ダメな存在？
心屋の講師をしてるから、
すばらしい存在？
講師できなくて、無職になったら
情けない？
ブログがおもしろいから素敵？
写真がかわいいからすてき？
たぶん、違うよね。
もちろん、そういうのもあるけど、
読んで、
何かを感じるんだよね。
作文が上手というのとは、違う何かを。
ほんとに、倒れるまで
「これじゃダメだ」を続けてもいい。
そんな状況でも
どうやら私はすばらしい存在なんだと
信じてもいいらしい。
信じてみようかな。
みようかな。
みようかな。
だまされてみようかな。
きょう半日
だまされて
信じてみようかな。
ああ、これじゃダメだと思う自分さえ
すばらしいと
信じてみようかな。
