月を支える闇Ⅱ 7 | 騎怒愛楽な毎日

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 「くっそ……!!」



ファイナの声が部屋の外まで聞こえる

あれからファイナは寝ていない



ずっと、夜中の間も悔しさ、どうにもならない現実の辛さ

そんな感情が混ざったっこえが聞こえていた



その声にこたえるように、ファミリーに属している人間が総動員で

何かボスの力になれないか、この状況の打開策はないかと夜通しで考えている



手を組むにしても対等な立場にならなければ、きっと玩具にされてしまう



対等な立場になろうと思ったらそれなりの材料が必要だ



今のナルバンファミリーはとてもセバイルファミリーと同じ立場に立っていない



これが頭の中を永遠と回り続ける



みんな己と仲間の命が関わっている為、だれも諦めない

人はこのような状況に立った時に最も強い結束力を見せるのだろうか



一番いいのは、自我を残したまま能力をつけてもらうことだ

そうすれば、いつでも手を切れるし、地位的にも一気に上ることが可能だ



しかし、これはナルバンファミリーにはメリットがあるが

セバイルファミリーに何一つメリットがない



いつ裏切られるかもわからない

自分たちが渡した能力で、いつか脅かされるかもしれない



そんな状況にわざわざなる組織が居るだろうか



どこかで聞いたことがある 



この世はメリットでしか動かない それは人間もまた同じ




それは、この裏社会で最も基本となる思考だ

自分にファミリーにメリットになる事しかしない


デメリットと分かったら、即刻手を切る


昔からこの社会の根底にあるものだ



しかし、その根は裏社会にとどまらない

今ではこの地球全体にその根を伸ばしている



誰かのため、自分を犠牲にしてまでも誰かにつくそうとすることはほとんどない

そう見せかけて、根底にその根は存在する



セバイルファミリーと手は組みたい

しかし、それには危険すぎる









 「ふっふっふ」



 「どうした?」



 「ん? あぁ、新しい玩具たちが一生懸命もが居てくれてるからさ……」



 「ナルバンのことか?」



 「そうだよ。 新しい能力のテストがてら、あの時にしかけておいたのさ」



 「誰の能力だ?」



 「僕自身のだよ、この間新しくね」



 「………そうか。 どんな能力なんだ?」



 「そうだね。 主には洗脳だけど、即効性じゃなくて徐々に聞いて来るやつ。 しかも、能力をしかけた相手の考えてることは、手に取るように分かる」



 「調教部いらなくなるか?」


 

 「ううん、調教部は居る。 僕の楽しみをとらないでよ」



 「はいはい」






そう言ってニストは離れて行った




 「ファイナ、もうすぐ君は僕の玩具だ」

















―――――――――――



そろそろ、決着の方向へ持っていかないと(^_^;)

10話を目標に頑張ります!!





















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