昔人 | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの


昔人


口は悪いけど 悪気はないの
ただ あんたが 心配なだけやけ

こっちは 桜の蕾も 膨らんで
遅い春が ゆっくり背伸びしよぅけん 

そっちはどうね?
まだ寒いね?
地震の多かけん 心配やけど
今や あちこち揺れようけ
気ィ引き締めて
踏ん張らんとね

春はもう来たんやから
桜ばかりが 春やないけ
花ばかりが 春やないけ

あんたの笑顔が 一番の春やけ
待っとるよ
元気な笑顔
元気な声

暗い雲を劈いて行くような
きひら ひひらな声を聞かせてよ
喧しいくらいで丁度いいけ…

待っとるよ…


陰陽の曖昧なりし春の野辺
ゆかし訛りの幻をみゆ

九州の特にどのあたりと 特定は出来ない方言として 詠わせていただきました。
ウサギの生まれた地方はもう少し方言が少ないので…

南の方ではもっと方言が強いから。
面白いですね。九州でも 少しづつ違うんですよ。笑