ー晴れ間を突き抜けー
草原を見ると
走りたくなる
転ぶから…と
注意されても
草塗れで転がって
草間から
顔を上げたら
君は笑い転げた…
うさぎみたいだと…
君が笑い転げてどうするの?
わたしは野生児だから
野を駆ける
山を駆ける
息 咳切って
裸足のままで
草と足の僅かな接点だけが
わたしと
地球を結んでいて
わたしは飛ぶよ!
見てて!
見てて!
ほんとうに飛びそうで怖いと
わたしの手を
ぎゅーと
握る君を
連れて
わたしはいつか
飛んで見せる!
6月の梅雨の晴れ間
雲の隙間の青空に…
殊更 深い青空に…
雨で洗われた青空に…