紫陽花とショートカット | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの

ー紫陽花とショートカットー

長かった髪を切った日に
風邪を引いたわたし

長い髪が好きだった人は
どこかで
againstしたんだと
笑ってしまったわたし

だけど 君よ
理解して欲しい

長く絡む髪に
白いものが降るようになり
すっかり大人びたわたしが
もう 少女ではないこと

離れて幾星霜…
リズムに乗って時は軽やか
わたしは次の星の夢を見ている

梅雨前線が
五線譜のようにこの国を覆う頃
移り気な紫陽花が 
手毬のようにポンポン開いて
短い髪も似合うと思う

だから褒めてよ
意外に 似合うと…
短い髪も
いいじゃないかと…

次の星で

カ・ナ・ラ・ズ!