憐れみや
鳶頭上に円を描く
ー凝視の先ー
遠くを見渡すことが出来る
秋の高台にいて
わたしは 鳥になることを
空想する
小さな日常の喧噪や
些細な君との葛藤 嫉妬を
なかったものにしたくなって…
遠眼鏡でみるこの景色でさえ
刻々と移り行くのだから…
わたしは間違い探しをするように
ああ 雲が変わった
木々が変わったと 一人言を呟く
鳥ならばこの景色を
なんと見ているだろうか?
君は 昨日わたしの顔を
穴が開くほど眺めていたけれど
そこにはどんな景色が見えていたと
言うのだろう
凝視の先に動く心は
needleの煌めく鋭さのようで
わたしは言いようもない居心地の悪さを
覚えたものだったよ…
はらはらと光の欠片舞い落ちて
映る心はプリズムとなり