その哀しみは その喜びは | 口遊〜鳴きウサギ〜

口遊〜鳴きウサギ〜

生きる為に 息をするのを忘れていた
わたしのまわりが 息をするには狭すぎる
野々草を摘んで 口遊みなが ゆっくり ゆっくり歩きたい
勝利者とは誰のこと?
居心地の悪いところに居たくはないの

ー句ー

蚊柱のささめ命を繋ぎ立つ


ーその哀しみは その喜びは・・・ー

戦争の現実を わたくしは 知りません
戦争のほんとうを わたしくしは 知りません

けれど 散って逝った多くの命を思うとき
流れる涙を拭わぬわけにはいかないのです
けれど 散って逝った命を見送る残された人を思うとき
胸の潰れる思いがするのです

ヨイトマケをわたくしは 知りません
貧困のほんとうを わたくしは 知りません

けれど 汗を血に代え 命に代えて
家族を養った人の大きな愛を思うとき
身体の真ん中が熱くなり 感謝ともなんともつかぬ
偉大さを感じずにはいられないのです

父のいる有り難さ
母のいる有り難さ

兄弟姉妹が 喧嘩しながら笑い合える
そのような当たり前が 言葉に尽くせぬ
賜物になり 手のひらで光輝くではありませんか・・・

わたくしは もはや 父を喪い
わたくしは ずっと兄弟姉妹を持たないけれど

哀しみも喜びも 人の話も感動も
きっとそれは こころの中の耳を欹て
こころの中の 瞳を開いて

聴くのだろう・・・観るのだろう・・・
そして何より 感じるのだろう・・・

鳥の自由も 花のうたも
星のささやきも 月のため息も

聴くのだろう・・・観るのだろう・・・

こころの中の 耳で 瞳で
こころの中の こころの真ん中で・・・


ーうたー

知ることのわずかなれども こころして
まなこ開かば 君が映りし



本日は 終戦記念日に寄せて 第二弾です
どうか 読んでやってくださいませ・・・ 鳴兎   拝