MKZ_FACTORY です。

 

 

エンジン関連の部品が揃うまで他作業をします。

 

直接の修理内容ではないのですが、せっかくなのでインジェクターの超音波洗浄していきます。

 

 

走行距離は7万KM弱。

 

カーボンの付着はありますが、インジェクターノズルのポート穴はしっかりと見えています。

洗浄効果はあるかどうか微妙な付着具合です。

 

 

表面のカーボンはケミカル品で十分に落ちますが、ノズル内部までは落とすことが難しいです。

 

 

 

超音波洗浄後。

 

30分 X 2回 行いました。

 

表面にうっすらと汚れが残っています。

 

 

表面の汚れなので、フューエルワンを筆に湿らせ表面の汚れを落としていきます。

 

 

サッと拭くだけで汚れが取れましたので、フューエルワンはケミカルとしても使えます。

 

インジェクターの噴射パターンを見る機材をまだ準備できておりませんのでまだ作業依頼を受けつけておりませんが、今年中にはサービス開始できればと思います。

 

 

 

MKZ_FACTORY です。

 

H20 ゴルフ5 GTI DSGギアセレクト時異音 発進不調 修理のご依頼です。

 

PレンジからDレンジに入れた際、何秒か異音が発生しスムーズに発進しないといった症状です。

2速以降はスムーズに走ります。そのかわり停止時にも異音が発生する場合がありました。若干ジャダーもあるように思います。

今回の車両は冷間時に発生していました。暖気後は冷間時ほどの不具合は感じませんでした。

 

 

距離は、5万キロ未満。直前にメカトロ交換したそうですが、症状が改善されなかったとのことです。

 

 

当店はDSG専門ではないためそこまで多くの修理を経験していませんが、個人的に湿式6速DSG(02E)の故障診断が難しいように思います。

 

以前にもブログで紹介しましたが、湿式6速は同じような症状がメカトロ故障でもクラッチの不具合でも発生するので、そこの見極めるのに多くの故障事例を経験しないと難しい機種です。

 

今回の場合は事前にメカトロ交換されていたので、消去法でDSGクラッチを中心に測定値を走行モニタリングして原因追及していきます。

 

当店では、昨年度よりDSG走行ログのモニタリングデーター測定サービス行っています。

一応、去年当店に入庫したVW・アウディのDSGやSトロニック車両、全てモニタリング走行実施しデーター保存してありますが、グラフ化するまで3~4時間ほど編集時間かかりますので、昨年度は編集作業の時間がとれずほとんどグラフ化出来ていません。

 

そのかわり、調子の良い車両の走行データーと調子の悪い車両のデーターサンプルがありますので、参考程度の比較はできます。

 

どこの測定値がより不具合発見できるかは、いまだ検証中です。測定値より不具合早期発見ができればと思います。

 

今回のケースは、異音発生時にクラッチストロークの値が変動していました。

どうもクラッチがうまく動作できていない様子です。

 

 

湿式6速 02E のクラッチは、2012年中盤に一回品番改良されています。

2012年以前の湿式6速DSGでこの症状が発生する場合は、大半がDSGクラッチ交換で収まります。

 

というわけで、ある程度走行モニタリングデーター取得した後、クラッチ交換作業に入ります。

 

今回の車両は、ピレリという限定グレード車両でアウディS3と同型エンジンが搭載されている車両です。

シートには、ピレリのタイヤパターンが縫い付けられており、非常に面白い車両です。

 

走りも,同じGTIでもピレリのほうが出だしから違いがわかるくらいパワフルでした。

 

 

 


 

 

各部品には製造日の刻印がしてあります。

下記は新品部品。2018年製造で刻印されています。

何月何週まで読み取れます。


 

今回外したクラッチカバー。2008年度ですので、新車時から一回も交換されていないようです。

 

クラッチカバー単体でも部品でますが、DSGクラッチ部品と同時梱包されていますので、交換履歴の参考になるかと思います。

 

 

DSGフィルターハウジングにも刻印してあります。

 

 

DSGのフィルタは新品になっていましたが、ハウジングはそのまま使用されている様子。

 

ハウジングカバーからDSGオイル漏れしている車両が多いので、予防で交換していきます。

Oリングだけの交換では直らないこともりましたので。

 

部品代金は\3450(税込み)です。

 

 

 

 

 

 

 

正規部品。

 

 

 

最近、中国経由で格安で部品が手に入ります。

 

中国国内で販売しているVW&アウディ は、中国国内で部品生産されています。

 

品質的にまだテストしていませんが、コピー品や社外品ではなくあくまで中国国内生産のVW&アウディ 純正部品ですので、それなりの品質はあるのかなとも思ったりもします。

 

 

中国国内で乾式7速DSGは10年保証ですが、こういった経緯があります。

10年間品質保証するわけではなく、10年間無償交換ですので品質的にやはりEU生産品とは違うのかなとも思います。

 

部品本体にも一部の部品ですが、乾式7速DSGに関してはDE(ドイツ) CN(中国)となどと生産国の刻印があります。

 

最近、中国経由からの仕入れで国内定価で修理請求する方もおられるようですが、純正品番は同じですので見た目ではほとんどわかりません。

 

かなりの部品価格差がありますので、DSGの主要部品はすべて写真に載せてどこの部品を使用しているか公開する方針です。


 

 

並行品(EUから正規品輸入)する場合でも国内定価より2割~3割安く仕入れれる場合がありますので、高額修理になる場合はいろんな方面でご案内できます。

 

純正部品と並行品・社外品の使い分けが、PL法も含め当店ではまだまだ課題が多く残ります。

 

 

全てを組み終えた後、基本調整・アダプテーション走行して修理完了です。

 

 

 

今回は、DSGオイルは純正品使用しました。

湿式DSGのオイルに関しましては、当店の考えとして社外品でもさほど問題はないと思っています。

 

SWAGやFEBIビルシュタインブランドのオイルはBMWやベンツ等メーカー問わず適応しています。

 

PENTOSINはメーカーごとのDCT・DSG・PDKそれぞれのオイル設定があります。

 

また、オイルのメーカによってメーカーごとの規格オイルでも温度別の年度指数が若干異なります。

 

純正オイルが全体的に固めの指数でして、社外品は全体的に純正より柔らかめの傾向にあり、年度指数が低くなることで違いがわかるかもしれません。

 

 

2006~2012前半の車両で、DSGに違和感ある場合はとりあえずクラッチ交換推奨いたします。

 

 

遠方より当店ご利用いただき、ありがとうございました。

MKZ_FACTORY です。

 

 

確定申告もなんとかなりそうですので、整備ブログを更新していきたいと思います。

 

さて、2019年前半の当店の難関の修理になりそうな、H25 ゴルフ7R CJX 2.0 エンジン異音 修理です。

 

アイドリング時には特に振動がなく、エンジンチェックランプも点灯していません。そのかわり大きめな金属同士の打音がします。

異音が3番シリンダーの位置でしていました。

 

エンジン不調というより、何かが破損している感じです。

 

この、VWゴルフ7Rのエンジンは 2008頃から採用されている アウディ TFSI2.0T CDN エンジンと基本構造は一緒のようで、車種やグレードごとで出力が違う多岐にわたる主力エンジンです。

 

 

特に、2008から2012年のA4やQ5に採用されている”CDN”エンジンは悪評高きエンジンでして、オイル消費問題から始まり近年ではタイミングチェーンのずれによるバルブヒットでのエンジン不動になるケースが多発しています。

 

当店では 2.0T CDN のバルブヒットの不動エンジンが工場内に転がっています。このエンジンがどうなっているか分解してブログ紹介できればと思います。

 

とりあえず、原因を追究するために分解して部品をチェックしていきます。

 

 

まずは、スコープを使いプラグホール内の点検します。

 

 

 

若干光が漏れているのが気になります。 ピストンにヒットした様子はありませんので、そこまで重症ではなさそうです。

 

 

 

このエンジンの最大の特徴である、ヘッドカバーがカムシャフトのホルダー機能をしているため、知らずに先にヘッドカバー取り外すと大変なことになります。ヘッドカバー脱着するにはタイミングチェーンを外す必要があります。SSTが必要です。

 


 

タイミングチェーン バランスシャフト オイルポンプ と 3つのチェーンがあります。

 

タイミングチェーンとチェーンテンショナーは最新では2018に品番改定されています。

 

 

ヘッドカバー外していきます。

 

ヘッドカバーは液体パッキン使用してるので、ヘッドカバーからのオイル漏れ修理はここまで分解が必要です。

 

 

カムシャフトを外します。

 

エキゾーストカムシャフトは、Audi valvelift system (アウディ バルブリフト システム) の機構が採用されており、非常に複雑な構造をしています。

 

こちらのエキゾーストカムシャフトも品番改定がされており、前期のTFSI2.0T エンジンは少し問題があるように思います。

 

7.5から改良されているかどうかはわかりません。

 

 

 

 

 

一通り外しました。

 

 

ヘッド裏側です。バルブの点検します。写真を撮るのを忘れてまして、一部バルブを外してます。

 

 

 

 

 

直噴エンジンだけあって、インジェクターノズル付近もカーボンが付着しています。3番シリンダーが特に多めのように思います。

 

 

こういう状態のときは、超音波洗浄によるインジェクターのノズルクリーニングが最適です。

短距離移動が多い車両はおおよそ10万Kmあたりで施工すると効果的のように思います。

 

 

実際ノズル付近にカーボンが付着していても、ノズルの穴にカーボンが付着して穴を塞いでなければ問題ないと思っています。

ノズルの簡易的な清掃はWAKOS”フューエルワン”が手軽で効果的です。

 

当店では、直噴エンジンは定期的にWAKOS”フューエルワン”注入推奨しています。

RECS施工するより、同じ金額分フューエルワン注入したほうが良いと考えています。

 

 

 

長距離移動が多い車両は以外と燃焼室内やノズルは綺麗です。そのかわり、バルブの裏やポート内に蓄積してくるためにどこかのタイミングでクリーニングは必要に思います。

 

走行距離も少なめで年数も浅いカーボンが固着する前の柔らかい状態でのRECSは比較的綺麗に落ちますが、今までの経験上ある程度走行した車両で、とくにカーボンが固着しているような車両にRECSは全く効果が無いように思います。

 

費用面で言えばヘッドおろすおろさないで倍以上違います。分解して物理的に除去するのがまちがいないと思いますが、カーボンを落とす理由も明確にしないと意味の無いことをしていることより余計なことをすることで、かえってエンジンに悪影響及ぼしかねないので、そこの判断も難しいところです。

 

ヘッドを外さずに物理的にカーボン除去する方法もありますが、腰上O/Hしたほうがよっぽど良いエンジンに仕上がると思います。

 

 

エキゾーストカムシャフト ロッカーアーム(エキゾースト側はベアリング内蔵) ラッシュアジャスター中心に点検していきます。

 

~その2へ続く~

MKZ_FACTORY です。

 

3月2日 土曜日は、子供のイベント参加により、一日臨時休業いたします。

 

よろしくお願いいたします。

 

また、5日~15日金曜日までの間、確定申告の作成業務のため予告なしに臨時で閉店する可能性がありますのでご案内いたします。

 

今後のおおよその日程です。

 

3日 日曜日 17:00で閉店

4日 月曜日 定休日

5日 火曜日 通常営業

6日 水曜日 臨時休業

7日 木曜日 作業予約分のみ作業。終わり次第閉店

8日 金曜日 午前中閉店 15:00~営業

9日 土曜日 通常営業

10日 日曜日 17:00で閉店

11日 月曜日 定休日

12~15日までの間、不定休。営業日未定

 

非常に勝手な営業スケジュールではありますが、確定申告優先にて終わり次第通常営業に戻ります。

 

よろしくお願いいたします。

 

MKZ_FACTORY 代表 梶浦 陸男

 

MKZ_FACTORY です。

 

 

本日 17日 日曜日は、臨時で一日閉店いたします。

 

明日、18日月曜日は通常通り定休日になります。

 

よろしくお願いいたします。

 

MKZ_FACTORY です。

 

 

身内がインフルエンザにかかりまして、40度近い熱を発症してしまいました。

 

私自身は今のところ大丈夫ですが保菌している可能性大ですので、今週土日までご来店の自粛をお願いいたします。

 

作業はしていますので、電話及びメールのお問い合わせは可能です。

今週は通常より早く閉店しますので、今お預かりの修理の完成が遅くなります。

 

大変ご迷惑、ご不便おかけし申し訳ございませんが、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

 

 

MKZ_FACTORY 代表 梶浦 陸男

 

 

 

MKZ_FACTORY です。

 

 

昨年度からお預かりしている車両が一杯で工場内及び外の駐車スペースがまったくありません。

 

オイル交換やコーディング作業等のクイック作業スペースも無いため、新規受付ができない状況となっております。

 

また、アポ無しでご来店いただいても、駐車スペースがないため車両の止め場所が無い状態です。

 

隣近所は大型トラックの出入りがある施設ばかりですので、路上駐車及び他の施設への駐車は大変ご迷惑になるため、固くお断りいたします。

 

事前にご連絡いただけますと、非常に助かります。

 

昨年度末に代車3台故障したため、営業開始とともに優先的にそちらを修理いたします。

 

そのあと、昨年度からお預かりしてる車両10台の修理を順番にとりかかります。

 

・電話およびメール受付は 6日 日曜日~ 可能です。

 

・当店を始めてご利用される新規オーナー様の修理受付は、予定では今月27日日曜日以降を考えていますが、お預かりしてる修理がのびれば受付日時も延期になります。工場内満杯の期間中は修理お断りする場合がありますので、ご了承ください。

 

 

1月27日以前が車検満了日のオーナー様は、代車とお預かりスペースが無いため、新規受付はしておりません。事前予約分のみの対応になります。

 

 

また、当店新規ご利用のオーナー様に対してこちらから修理受付可能日のご連絡をすることはありませんので、ディーラーおよび最寄の整備工場ご利用くださいませ。

 


 

1月は、過去ご利用いただいたオーナー様の緊急修理及び不動車等レッカー入庫修理優先で修理受付します。ただ、代車と修理スペースの空きが無いときは修理お断りする場合があります。

 

ご不便おかけしておりますが、ご協力のほどよろしくお願いいいたします。

MKZ_FACTORY です。

 

 

 

~その1 診断&エンジン分解編~

~その2 中古エンジンO/H 腰下編~

~その3 中古エンジンO/H 腰上編~

~その4 組み立て編~

 

 

BMW MINI R55 N14B16A 走行不能修理 ~その3 中古エンジンO/H 腰上編~ です。

 

現状、バルブが曲がった状態ではうまくポートが閉じないどころかバルブがヘッドのシート部分にあたり、修正不可能なケースがほとんどかと思います。ですので、無条件でヘッド交換します。

 

中古エンジンのシリンダーヘッドを使用します。

 

 

インテーク側の状態です。

 

 

 

 

ここから、インジェクターやバルブ類全て取り外しします。

 

シリンダーヘッドの燃焼室側です。

 

 

 

 

 

 

なかなかのカーボンの蓄積具合です。

 

カーボンの蓄積で形状が変わってしまっています。

これでは、本来のパワーが発揮できていないと思います。

 

10万Kmでこの状態ですので、それ以上走行しているエンジンの内部はどうなっているのでしょうか。

 

この状態から、キャブレタークリーナーやインジェクションクリーナーを吹きかけてもまったくカーボンが融解してきせん。

ワコーズのスプレーのなかで、もっとも強力なカーボンリムーバーでやっと融解するレベルです。それでも1本使用しても一箇所も綺麗にならないほど、カーボンが溶け出さない固着具合です。

 

そこで、今回初使用のソーダーブラストを使用して、綺麗に清掃します。

 

清掃後です。

 

 

 

 

 

 

 

中古エンジンのそのまま乗せ変えは、このような状態でも当然清掃無しで搭載いたします。

こういった現状みますと、特に直噴エンジンの中古エンジン使用も躊躇してしまいます。

 

そして、中古エンジンからシリンダーヘッドを取り外したときの、中古エンジンの燃焼室内の状態です。

 

 

 

 

中古エンジンからシリンダーヘッド外したとき、ヘッドのところからこれだけのカーボンが剥離して中に落ちました。

 

過走行の車にRECSは効果があるどころか、逆効果な理由とはこういうことです。

カーボンが融解するどころか、剥がれ落ちる可能性が大ですので、直噴エンジンは特にRECS施行は注意が必要です。

 

中古のシリンダーヘッドから取り外した、バルブです。

 

 

 

インテークバルブ

 

 

 

 

エキゾーストバルブ。インテークほどカーボンはたまっていません。

 

 

 

 

簡易的に、バルブの曲がりチェックします。

 

 

 

 

1本だけインテークバルブ清掃して、カーボンの蓄積具合比較してみます。

 

 

 

 

全てのバルブの清掃終えた後、バルブの当たりの修正を行っていきます。

 

擦りあわせ前です。

 

 

 

バルブコンパウンド使用して、すり合わせていきます。

 

細かいところ言えば、当たり部分の面積でエンジンの特性変わりますが、レースやるわけではないので無難にいきます。

 

これくらいの当たりで、16箇所やっていきます。

 

 

写真のように、バルブ当たり部分が巣穴というか虫食いのようになっている部分が数多くあると、圧縮漏れの原因になるのでそれもチェックしながら修正作業していきます。

 

 

擦りあわせ作業が終わりましたら、油圧ラッシュアジャスターも、超音波洗浄し、動作チェックします。全て良好な状態でしたので、これを使用します。

 

バルブステムシール・シリンダーヘッドボルト・ヘッドガスケットは新品にて組み付けます。

 

 

その後、インジェクターをチェックします。

 

 

ここで、本来であれば現物を噴射パターンチェックが理想です。

しかし、この段階でまだノズル噴射パターンチェックする機械導入していませんので、とりあえず超音波洗浄を繰り返し行いました。

 

ノズル噴射を確認する機械は今年中に導入したいと思います。

 

 

 

 

超音波洗浄後です。

 

インジェクターO/Hとは意味合いが違いまして、インジェクターの内部部分がO/Hできるメーカー品も中にはあります。

 

当店が作業できる内容は、インジェクター超音波洗浄 になります。

 

一応、BMWのマニュアルにもインジェクターの超音波洗浄の案内はあります。メーカー推奨になっている作業です。

 

インジェクションの超音波洗浄する推奨時期はどれくらいかわかりませんが、新品部品ですとだいたい1本\30000以上します。また、インジェクターOリングセット 1気筒\10000以上しますので、インジェクターの超音波洗浄依頼するだけでも

 

・インジェクター超音波洗浄1本約\5000 X 4本

・Oリング 1気筒約\10000 x 4本

・インジェクター脱着工賃(車種ごとで異なる)

 

考えますと、かなりの出費になります。

そこまでの費用対効果はあるかどうか疑問に思いますので、

 

エンジンチェックランプが点灯する か アイドリング及び加速時不良 時に、実施してもいいかもしれません。

 

インジェクションノズルのつまりを未然に防ぐものが、ワコーズ フューエルワン 関連商品になります。

 

ここまで酷い状態から使用しても、カーボンが固着して洗浄ができず、全く効果ないと私は思いますが、走行距離が浅い段階のカーボンがやわらかい状態での使用は非常に効果的かと思います。

 

当店では、ワコーズ フューエルワン や 赤色ボトルのフューエルブースターも在庫ありますので、是非ご利用くださいませ。

 

 

~その4 組み立て編~ に 続く

MKZ_FACTORY です。

 

 

~その1 診断&エンジン分解編~

~その2 中古エンジンO/H 腰下編~

~その3 中古エンジンO/H 腰上編~

~その4 組み立て編~

 

 

BMW MINI R55 N14B16A 走行不能修理 ~その2 中古エンジンO/H 腰下編~ をご紹介します。

 

取り外したピストンを確認していきます。

 

 

 

約10万Km走っているピストンです。

 

中古エンジンのピストンも同じくらいカーボンが付着しています。

 

 

 

 

このピストンリングやオイルリングの溝にカーボンの付着がトラブルの原因になります。

 

よく、RECS等でカーボン除去と歌っていますが、このリング部分はまず除去できないと思います。

ピストン上部だけ除去したところで、どういう効果が得られるのか・・・

 

フューエルワンは、インジェクションノズルのポート部分の清掃目的としては優秀かと思います。


RECSやフューエルワンを直接カーボン付着部分に流し込むと、カーボンがかなり溶解するので物自体の効果は抜群かと思いますが、エンジン始動しながらでは燃焼室内で気化するので、効果はどうかと思いますが・・・

 

 

施行するにしても、カーボンがやわらかい状態で、特に新車時より2~3万KM毎が良いように思います。

 

 

 

 

この、ピストンにバルブがヒットした状況で使えるもの使えないものの判別するにあたって、どこまでダメージをうけているかの判断が非常に難しい箇所です。

 

 

 

基本は、全て新品交換になりますが、前回もお話したとおり”予算限度額がある修理”ですので、できるかぎり中古を使うことになります。

 

精密な点検の結果、今回はクランクシャフト及びコンロッドベアリングにはダメージが見受けられませんでした。

 

クランクシャフトとコンロッドベアリングの当たりも良好な状態でしたので、

 

・コンロッド 及び、ベアリングはそのまま使用

・ピストン及びピストンリングは中古エンジンから取り外したものを洗浄、組み付け。

 

を進めていきます。

 

洗浄には、今回の修理のために導入した

 

・超音波クリーナー

 

を使用していきます。

 

 

 

超音波洗浄機専用の液剤を使用します。

 

それぞれ 酸性 中性 アルカリ性 と 用途に応じて使用しますが、基本は”中性”を使用します。

 

 

 

中古エンジンの洗浄前のピストンの写真を取り忘れてしまいました。

 

洗浄後の写真です。

 

10万KM走っていた、中古エンジンのピストンもここまで綺麗になります。

 

ピストンリング部分も細かくチェックし、問題なさそうでしたので組みつけていきます。

 

 

腰下はとりあえず組みあがりました。

 

 

 

タイミングチェーンガイドの破損した欠片が大量にオイルパン内やストレーナ部分に入り込んでいたため、それも取り除いていきます。

 

これで、腰下はOkです。

 

 

何度もいいますが、予算に応じた修理方法の一つですので正しい修理方法とは思っていません。同じ状況でも同じ修理方法が通用するケースばかりではありませんので、全て一基一基慎重に診断していく必要があります。

 

ご了承くださいませ。

 

 

 

MKZ_FACTORY です。

 

 

新年明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

さて、昨年度9月より重整備が重なり、ブログを書く時間が取れませんでした。

休みを利用しまして、書けるだけ紹介していこうと思います。

 

 

BMW MINI R55 クーパーS  N14B16A 走行不能修理 で入庫です。

 

この修理は、他の車両の修理と平行して作業していたため、9月中旬から11月末まで完成まで約3ヶ月かかってしまいました。

 

修理内容も多くのセクションが発生したため、記事を分けて紹介していきたいと思います。

 

 

~その1 診断&エンジン分解編~

~その2 中古エンジンO/H 腰下編~

~その3 中古エンジンO/H 腰上編~

~その4 組み立て編~

 

の 4部作で書いていきたいと思います。

 

この4つのセクションで分けた理由として、各ポイントで非常に重要なポイントがありまして、他の車両でも参考になる部分があるかと思いますので、ぜひ興味ある方はご覧になってくださいませ。

 

まずは、~その1 診断&エンジン分解編~ です。

 

入庫時の状態は、

 

・セルは回る

・圧縮全気筒0

 

ということで、考えられる状態として、

 

・タイミングチェーン切れ

・タイミングずれによるバルブヒットの圧縮漏れ

・ピストン穴あき

 

 

が、考えられます。

 

プラグを外し、スコープにてシリンダー内部を確認しましたら、ピストン上部にバルブがヒットした形跡がありました。

 

というわけで、早速分解していきます。

 

結論から言いますと

 

・タイミングチェーンガイド破損によってチェーンに遊びが生じ、カムプーリーとチェーンが駒とびによってタイミングがずれ、ピストンとバルブが干渉しバルブが曲がったことによって圧縮が保てず、エンジンの機能が保てなくなった

 

 

一言で言う、バルブヒットです。

 

修理方法は、

 

・エンジンO/H

・エンジン載せ換え

 

になりますが、今回の修理は予算の限度額がある修理でしたので、修理方法は非常に悩みました。

 

 

当店が販売したオーナー様の車両ではありませんので、予算内では修理不可能の返答もできました。

 

その要因として、2代目 BMW MINIは ターボ・ノンターボ問わず 非常に壊れるエンジンで有名でして、中古エンジンの相場がとんでもなく高いというのがあります。

参考までに、解体業者からの返答で、同じ型式のエンジンで10万kmの中古で29万円という回答でした。

 

正常なエンジンという確認は、外す前のことですし、当然乗せてからの不具合もないわけではありません。

 

もうひとつの方法として事故車を購入し、エンジンを部品取りすることが予算的に有力候補でしたが、

 

・エンジンにダメージのない事故車を探す

・事故車もしくは不動車の置き場所

・エンジンを2回外して、載せ変えて予算的に合うか

・乗せてからの、不具合

 

追加予算は無しとの条件でしたので、上記のやり方もリスクがあるとの判断で、最終的に

 

 

当店にあった1気筒圧縮漏れしていた同型エンジンをO/Hして組み換え

 

することにしました。

 

 

できるだけ低予算で現状復帰が最低条件でしたので、修理方法としてはタブーな部分もあります。

リスクのある修理も商売として考えたときに、無理して依頼を受ける必要も無いと思っております。

 

最終的に、予算内で直せませんでしたは、やってみないとわからないところもありますが、今回はたまたま同型のエンジンが当店にあったのと、新品部品はそれほど使用しないので、失敗したときの当店のリスクも少なくそれなりに条件が整っていたので、予算内で修理できる見通しがあったのもありまして、特別修理依頼を受けることにしました。

 

予算の限られた整備工場の修理方法の一つとしてみていただけたらと思います。

 

 

ヘッドを降ろしていきます。

 

 

 

 

 

インマニ側から覗いた写真。かなり曲がっています。バルブガイドの曲がりや傷がが心配です。

 

 

 

写真左側が インテーク側。

 

 

 

 

 

 

 

上側がインテーク側、下側がエキゾースト側。

 

インテーク側が8本全てヒットしています。

 

 

 

バルブヒットした後が、ピストン淵ギリギリでした。

 

また、思っていたよりバルブ打痕あとが深かったので、ピストンリングのかじりが心配でした。

 

 

このBMW・MINIはエンジン乗せ変えもかなり手間な車両です。シリンダーブロックは無傷でしたので、ブロックはそのままで、

 

・シリンダーヘッド交換(中古O/H)

・ピストン&コンロッド交換(中古O/H)

 

することにしました。

 

 

細かい作業はパートごとに紹介していきます。

 

~その2 へ続く~