MKZ_FACTORY です
ブログを更新しなかった間 乾式7速DSGに関する情報が古くなったため 記事をアップデートしていきたいと思います
当店のブログで一番検索に引っかかる記事はこちらです
この記事は2019/4月に書かれたものですが 実はこの後 VWはリコールが3つ発表されています
令和元年8月21日 外-2900 アッパーハウジングのねじ切り加工が不適切
令和2年4月23日 外-3028 アッパーハウジングのねじ切り加工が不適切(外-2900より対象車種拡大)
令和4年6月29日 外-3435 アッパーハウジングのねじ切り加工が不適切(外-2900および外-3028より対象車種拡大)
という内容です
アウディは
2019年9月19日 外-2917 アッパーハウジングのねじ切り加工が不適切
2020年5月27日 外-3035 アッパーハウジングのねじ切り加工が不適切
2020年08月27日 外-3079 油圧プログラム変更
以前はVWは ディーラー以外で他店で修理履歴があった場合でリコール対象だった場合 修理費返還してくれたことありました
逆に リコール対象で実施済みにもかかわらず そのメカトロが壊れた場合でも有償修理言われたことあります
誰でもリコール検索できるわけですが 未実施か対象外が対策済みしかわからず 過去にどのリコールが該当しているかはネットでは調べきれません
リコール実施済みの場合は対象となったリコール実施ステッカーが貼ってあります リコール実施時にここに貼ってくださいの指示がありますのでそれはネットでシールの位置確認できます
過去のどのリコールが実施されているかの履歴はディーラーで確認できますので 気になるオーナー様はどのリーコルが実施済みなのか知ることが大事かもしれません
そもそもアッパーハウジングのねじ切り加工が不適切 ってなんぞや ということで 当店で過去に修理したものから厳選して紹介してい当店で確認できたなかで おおまかに4種類

左上から 2009年ドイツ製造品 VW ゴルフ6 CAVに搭載されてたメカトロハウジング リコール対象外
ネジ山は 1山分くらい隙間がある加工しています
このころは ”クラッチ1アッパーリミットに達した” のエラーが大く入力され とにかくクラッチジャダーが多かった年式です
ほとんどアッパーハウジング割れが見受けられず 不具合の多くはTCUの断線が多かった印象です

右上 2011年製造 アウディ A3 8P後期に搭載されていましたドイツ製アッパーハウジング 2020年発表リコール対象車 これも上記と同じエラーと症状が多く ハウジングトラブルはほとんどありませんでした
加工自体は 上記 VWとほのほぼ同じクリアランスの加工していますがこちらのほうが若干ネジ山が下まで切削してある印象でした

右下 2014年式 ドイツ製造 アウディA3 8V リコール対象外
このあたりの年式から ハウジング割れ及びアキュームレーターのゆるみが多かったです
もう見た目でわかるくらいネジ山の加工してあるクリアランスが広いです
こちらの車両はTCUの断線でメカトロASSY交換したものを分解した現物です

最後に左下 UK製 アッパーハウジング 製造年式不明 リコール対象車 2014年式 VWゴルフ7 ハウジング破損にて不動車で入庫

一番したまできっちりネジ山加工してある感じです

ちなみにリコール対象であるかどうかの アッパーハウジングの選別方法がありますが 当店で知る限りの情報でアッパーアウジング割れたものすべてリコール対象でした
リコール対象外でも不具合は起きており 半数がアッパーハウジング割れる前に発見できたため安価で修理ができました
当店のブログで実は公表してませんでしたが 2019年からTCU単体でメーカーから部品供給できるようになりました
日本で入手できるかどうか不明ですが 輸入品にて対応可能です
こちら末版EのイモビライザーつきTCU 2019年製造物


以前のブログで 乾式7速TCUは2か国製造と書いてしまいましたが 正確にはドイツ製が存在し ほぼほぼ輸入でも手に入らないTCUが存在します 日本の正規輸入輸入車はほぼほぼルーマニア製TCUに思います
左下に19と書かれていますが 製造年月がTCUには刻印されています
製造年月日まで知ろうと思うと テスターの詳細にて確認できます
新品であれば 当然日付も新しいですので そこは交換実施した店に確認とることお勧めいたします
メカトロ修理に関して 個人 業者いろんなところから相談受けます
とりあえず修理前に リコール対象かどうかかならずディーラーに確認してください
有料の場合は見積もりも必ずとってください
一番気にかけてることは リコール対象車なのに有償修理した場合ですが あくまでリコール対象内容のものが不具合が無いと たとえリコール対象車であってもディーラーで有償修理になることあります
他店で修理する際に注意していただきたい点が ディーラでの修理見積をそれ以上にわざと高く口頭で言って修理すすめてくるお店を何件か確認してます
特にひどい店はディーラーで新品交換に近いもしくは高い値段で中古やリビルトで修理されたお客様がいらして 実施されたお店の修理明細書付きで確認してます
たしかに DSGはおおまかに
・TCU破損
・メカトロ故障
・ギアボックスシフトフォークガイドベアリング破損
とあります
それぞれ単体で修理可能です
よっぽどのことでない限り新品ASSY交換はしませんので 修理で100万かかるはあくまで新品DSG本体交換時です
全部新品交換できればそれにこしたことないですが、現状壊れているもの修理費用と今後の予防整備は全く別物です
メカトロ交換に関しては車両ごとで外す部品が異なるため若干の値段の相違はありますが どれだけめんどくさい車両でもメカト新品交換で部品代工賃込みでも乾式7速に関しては50万は超えなかったです
リコールの内容見てもらえるとわかりますが 基本動けてる状態であればディーラー作業ですらアッパーハウジング及びリコール専用指定部品交換 不具合が見つかった場合 ASSY交換対応です
メーカーでメカトロ内部部品が出ないっていう問題がありますが 基本イモビライザー付き無し関係なしに海外部品にてソレノイドバルブだったりアッパーハウジング及びアキュームレーター交換しても20万以内で収まります
TCU交換する場合は
・アッパーハウジング破損時
・走行15万KM以上でポンプ系統の稼働時間が長い個体
・断線や通信エラーの履歴が入る
・油圧系統のエラーの履歴が入る
時です
TCUの中古使うか新品にするかは中古の相場や在庫状況によって値段異なりますのでそこは要相談になりますが、壊れやすいTCUの中古を使うっていうのもあまりお勧めはしにくいところです
ジャダーや滑り 異音がした場合に クラッチ交換が必要ですが 今回はメカトロの話なので今回は省略させていただきます
とにかく一度 ディーラーで相談 見積もり おすすめします
それでも困った場合は 相談してくださいませ
出来る限り対応します