MKZ_FACTORY です
2018年式 W213 Eクラス 9速ATF交換 走行距離110000km 初交換にてご依頼いただきました
メルセデス・ベンツ 9速ATF交換に関しては いろんなやり方で交換されてるようで、どれが一番理想形なのかというのをいろいろと取り組んできましたが 当店としての一つの答えがでましたのでブログにて紹介したいと思います
まずは今どきのAIにて ”ベンツ 9速ATF交換で” 調べるといろんな方法で作業された店の紹介が出てきます
その中で大きく分けて2通り
①・トルコン太郎を使用して 綺麗になるまで交換(費用は高い)
②・トルコン太郎を使用しないで 価格的にリーズナブルで交換
ATF交換時の走行距離にもよりますので参考までに
大半がフィルター内蔵のATオイルパン交換(純正定価¥38060 2026/1/6時点 参考価格/税込み)社外品もあり
ATFは純正だったり社外品だったりとさまざま (純正9速ATF1リットル ¥5280 2026/1/6日時点 参考価格/税込み)承認の社外ATFも多数あり
メルセデスベンツATF規格 MB236.16 / MB236.17 の承認とれているオイルであれば問題ないと思います
純正オイルは新品は黄色になります
次の作業が ATF交換における需要なポイントになってくるところですが、この年式の9速ATのトルクコンバーターにはドレンボルトがあり、下から抜くことが可能です
店の作業にて
③・トルクコンバーターのドレンからATFを抜く
④・トルクコンバーターからATFを抜かない
と 見受けられます
このトルクコンバーターからATFを排出する作業というのがポイントなってます
このメルセデス・ベンツ9速ATは 全ATF容量約9ℓちょっと


ATオイルパンのドレンボルトから排出の位置にて抜ける量が約2~2.5リットルの間になります
ここで SST使用時のポジションがどのようになっているか 写真で説明
1-4までのポジションが純正・社外品問わず オイルパンに書かれています


ポジション・1
全ポジション完全に閉じています

ポジション2 上部が少し開いています

ポジション3 一番上の所が完全に開いています

ポジション4 一番下の所が完全に開いています ここのポジションがオイル排出位置になります

写真の通り オイルの排出位置でも ドレンボルトのところ約1.6cm高さがある分オイルパン側に約2-2.2ℓオイルが残っています
トルクコンバーターにドレンボルトが付いていますのでここから排出
オイルの温度によって排出の速さがだいぶ異なります
なるべく温めてから排出が好ましいです 排出量は4~4.5ℓ
今回は2時間かけて排出しました
汚れ方やオイル温度で排出速度は大分かわります
ATF排出量
・オイルドレンより約2~2.3リットル
・ATオイルパン内部に約2~2.5 リットル
・トルクコンバーター内部にて 約4リットル前後
上記の作業で9ℓ前後抜き取ることができます
ATオイルパン内部のオイルの汚れ

オイルパンの製造年月日確認しましたら 新車登録と同じ年でしたので交換されてないことがわかりました
今までの7速と比べて 変色はあるものの鉄粉・不純物はオイル排出時に若干見られましたが オイルパンやバルブボディーに指で触って汚れが付くレベルではありませんでした
焦げ付いたにおいもなく 焼き付きもなさそうです
わかりずらいですが 左から
・初回排出オイル・9リットル補充後

・テスターにてバルブクリーニング作業後 2リットル排出時のオイル
・新油
一度ひっくり返して 色を確認

左の排出オイルは茶色く変色していますが 2-3日置いても沈殿物は確認できませんでした 熱の酸化による変色は確認 粘度も若干ですがトロってしてる感じですが10万kmオーバーでこの透明度は 9速ATはかなり汚れにくい構造かなと思います
そして真ん中 全容量に対して9リットル新油補充して バルブクリーニングした後のオイルですが 古いオイルの影響によるもので 新オイルと比べてまだ変色が見受けられますが8-9割は新オイルに入れ替わってるのでそこをどうとらえるかです
エンジンオイルと違いましてATFは作動油ということから新油に交換しても2000~3000kⅯですぐに変色します
古いオイルが残ってる影響とかの交換の仕方にもよると思いますが いままでの7速ATやSトロニックのオイルはすぐカラメル色になりますので 汚れというニュアンスより熱や参加による変色といったほうがしっくりきます
汚れという概念で見たときにオイルの性能としては問題ないレベルなのは昔からレポートで紹介されています
問題はクラッチの蓄積された摩耗粉の蓄積(マグネットに付着する限界値)の清掃でついでにATF交換が必要といった感じです
ATF目線で見たときの無交換はそういう意味なんだろうと思います 不純物の蓄積はあくまでAT側の問題といったところでしょうか
難しいところです
ここから抜けたぶん2リットル補充します
初回のATF補充後にバルブフラッシングという作業を行います

このバルブが洗浄が個人的にはポイントになってまして 通常のオイル交換やトルコン太郎使用時では 各バルブの開閉ラインでは綺麗になっていません
各店舗の作業見てましても 9速までちゃんと走らせているところはまず見かけません
次のブログでは7速ATFの作業紹介しますが 1回目のATF交換後は当店では必ず自走して7速まで走らせます
そうすることで バルブボディー内部まできっちり新油が潤滑するからです
これは純正テスターですが 9速ATから このような作業が追加されてました
メーカーが必要とおそらく用意したのかと思います
こういったメーカーの考えがわかるのが純正テスターなので そこにこだわる理由です
汎用テスターではわからない部分です
ATF交換する前にオーナー様とどのような状況で不具合ありますか?は毎回問診します
これは昔からある機能です




上記の作業で オイルパン交換作業含めてディーラー工賃指数にて
・ATオイル11ℓ使用
・ATオイルパン交換で 工賃約¥19800~22000 (税込み)
これで9割近く新油になっている作業です
これを踏まえまして 一番最初に戻ります
①・②・③・④
面白いもので この作業の組み合わせが 店ごとでホントバラバラです
少なくともバルブフラッシング作業紹介してる店舗は見かけませんでした
一・おそらく店的に時間/作業・リスク効率いいのが ①・④の組み合わせ 以外にこの作業しているお店が多いです オイルが綺麗になるまでのオイル使用料請求できるので 一番金額が高い(店の利益率が高い)のと 作業時間は一番短いと思います ディーラーで作業してもらった金額より+4万~5万高く 総額¥15万超えが相場のようですがそれ以上の請求もあるそうです 完全入れ替えになると 全容量9リットルX2回+α おおよそ20ℓは使用する計算
二・トルコン太郎所有している店で 車両的に理想な作業は ①・③の組み合わせ オイルがほぼほぼ抜けてるので 新油潤滑オイルも少なくでき 費用的にも安く済みます
他のオーナー様からの情報によりますと ¥13万~15万前後が相場のようです 予算に余裕があればこのやり方してるお店推奨します
三・②と④の組みあわせ 走行距離5万KM程度なら9速ATはこの作業で充分なくらいと思います 総額¥8万前後
四・②と③の組み合わせ これもトルコン太郎所有してないお店で 10万km近い距離走ってる車両はこれが一番理想形と思ってます 総額¥100000前後
当店は四の作業+2リットル使用してのバルブフラッシング作業追加メニューになります
お客様請求 ¥11~13万前後 価格差に幅があるのは純正/社外品使用時の価格の差になります
今までのATと違いまして 9速のATフィルターは オイルパンの底に装着しています 純正はフィルター部分は取り外しできない構造でしたが 社外品はネジ止めにて取り外しできる構造でした
オイルの排出位置にしてもオイルフィルター内のオイルがわざと抜けない構造になっていて これはメーカーの意図的な構造なんだろうと推測します
そうくみ取った時に新たな作業方法としてATオイルパンを外さないやり方
ATフィルタを交換しないでドレンからオイルを2リットル抜く トルクコンバーターからオイルを抜く(4リットル前後)
そうすると結果 全容量に対して50%以上新油と入れ替わります これを繰り返した場合 2回目で75%~80%新油と入れ替わった単純計算になります その作業の場合 使用オイル12~13ℓ使用時 工賃入れても おおよそ7-9万前後の計算になります
いろんなやり方で実施されてるようなので 依頼するお店にどのような形で作業されるか確認してから依頼されることお勧めします
個人的に9速ATF交換は5万km時にATフィルタ交換しなくてもいいのではっていうレベルで綺麗でしたが 走行距離というより車両の使用方法にでだいぶ変わる印象でしたので 変速がちょっと違和感出たかな?くらいでATF交換でも十分かなと思います
今回の車両も10万km超えてこの状態でしたので 7速AT車よりかなりいい出来なんだと思いました
当店は9速ATに関しては 機械を使った全容量交換は非推奨店舗です 金額と内容が割に合ってない気がします とにかくATF綺麗にしたいいうオーナー様は機械所有している店舗でどうぞと紹介しているレベルです
7速や5速は とにかくATF及びマグネットの鉄粉付着率等の汚れがすごいので そのような車両は費用的に余裕があればフラッシング含め全容量以上のATF使用してのクリーニング(フラッシング)は推奨してます
DSGやDCTはまた後日 次は7速ATF交換の見解のブログ書きます