こんにちは!
Beyond Pacificのたいきです!!
前回の記事で
日本のインストラクターは精密な測定器を使ってバイオメカニクス的なフォームの指導し選手を不調に招いてしまう傾向があり、
アメリカのインストラクターは逆に選手のパフォーマンスを伸ばす傾向があるという話をしました。
そのポイントは、間違いなく精密な測定器を有効的に使うことによって達成されると僕は考えているのですが、
なぜ日本とアメリカで同じ測定器を使ってこうも使い方が異なってしまうのか?
それは日本のインストラクターが測定器を使う際、
1. 数字やグラフの読み方がわからない。
2. プレイヤーの意見が反映されてない。
3. 同じ測定器を使っている人たち同士での議論が足りない。
これら3つの問題があるからだと思います。
1. 数値やグラフの読み方がわからない。
測定器を使う上で重要になってくるのは
計測によってはじき出された数値を読み取り、その情報をレッスンに応用することになるんだけど
日本のインストラクターはまずその数値の意味がわからないそうです。
マニュアルには「この数値の~から~まではPGAの平均」「この数値の~から~まではアマチュアの平均」とかいてあったりするのだが
実際にK-Vestなどの測定器でその数値がモニターの表示された場合、
ホカーンとしてしまうインストラクターがすごく多いそうです。
そこから何をすれば良いのかがどうやらわからないみたい。
何をすれば良いのかわからないから、結局
『あの測定器は使えない』
といってスタジオの隅っこに置かれてしまうのではないでしょうか。
弾道測定器の場合もそう。
弾道測定器は色々な情報を教えてくれます。
カーク先生なんかスイングを見ないでGC2の画面を見るだけでレッスンできちゃったりその場で飛距離を20Yあげちゃったりできるもん。
弾道測定器を使ったレッスンができるとそのような劇的な変化もありうるのでしょうが、
残念ながら僕は日本でそれができる人をみたことがありません。
このように、せっかく測定器を持っているのに、数値やグラフの読み方がわからずレッスンに応用できないのは問題でしょう。
2. プレイヤーの意見を反映してない
このポイントに関しては、日本でレッスンを受ける人たちが良い生徒すぎるというのが理由としてあげられるのではないでしょうか。
色々な国のあらゆる年齢、性別、体格、レベルのゴルファーの人たちをアメリカでレッスンしていてよく思うのが日本のゴルファーはアマチアもプロも含めて素直すぎます。
受けてきた教育のせいなのか
彼らはレッスンでインストラクターに言われた通りにやろうとします。
悪い言い方をすれば、インストラクターの言いなりになってしまうわけです。
「先生に言われたことができない。でも先生は間違ったことを言わないだろうからきっと自分の努力不足なんだっ」って思う人が実際とても多いのですが、
そもそもその先生が矛盾だらけの理論を教えてたらどうするの?
いつまで経っても上達できないよそんなんじゃ。
重要なのはメチャクチャ素晴らしい理論じゃなくて、
その理論を用いた上で結果を出すためにプレーするゴルファーからのフィードバックそしてそれを踏まえた上でどのようにしてその生徒を上達させるかだと思います。
前回の記事の癖の話はプレイヤーの意見を反映している良い例です。
どんなにバイオメカニクス的に素晴らしい理論を語ったところでプロが
『緊張した場面で実践できない』と言ってしまえばそれまでです。
そう言われたらインストラクターはそのプロに合わせてその理論を調整するか 他の方法を模索しなければならなくなります。
日本でSAMを使ってパター指導をして生徒のパッティングパフォーマンスを下げているところは、
ゴルファーからのフィードバックを無視して一方的に独自の理論を教えているのでしょう。
でなければ、あんなパフォーマンスが落ちるようなことを教えるわけがない。
同じ測定器を使っている人たち同士での議論が足りない
これが一番日本に足りないところです。
このブログでも何度も書いたことがあると思うのですが(講習会で話してただけだっけ?)
アメリカのPGAには1つ、核となるスイング理論があります。
それが毎年運動科学や生理学、バイオメカニクスやらの情報がアップデートされてより進化していくわけです。
しかし日本のあらゆるゴルフスクールにはそれぞれ独自の流派とも考えれるスイング理論があり
それらは新しい情報のアップデートがほとんどはなく、しかもそのスクール内でのみ教えられるので他のスクールとのスイング理論に関する交流はほとんどありません。
わかるのは雑誌やテレビ、ネットに流れている情報だけ。
測定器にしても同じ。
とても良い測定器があってもその測定器はそのスクールでのみ使われます。
外部の人はその測定器で何ができるのかが気になっても知ることができません。
わかるのはその測定器を使うことによって何ができるかという簡単な説明だけです。
まあそういう測定器を所有してるところがそのように測定器を扱って当然といえば当然ですよね。
その機械を買うために高いお金払ってるんだもん。
何ができるのか自分たちの秘密にしたいっていうのもわかります。
でも
それをずっと続けてたらこれからも自分たちが正しいことをしているのか間違ってることをやってるのかわからないまま進んでしますのではないでしょうか。
対照的に、アメリカの最前線で活躍している連中は常に情報を交換し続けています。
Pete’sのクラフトマンたち曰く
測定器を導入し、測定器に何かおかしな数値が出たときは
「うちの測定器にこのような数値がでた。お前のところはどうだ?」というやりとりを同じ測定器を持っている色々な施設と何度も行うそうです。
このようなやりとりをし続けると当然その測定器を使う人たちのネットワークができます。
で、彼らはワークショップやらPGAショーといったイベントで会う機会があったら
「自分のところでこの測定器を使っていたらこのような数値がでて、それをレッスンにこのように活かしたらこのような結果になった」
「いやその使い方よりもこっちの方が云々」
…
といった具合にお互いの意見をぶつけ合い議論をし続けるわけです。
議論を続けていたら測定器の使い方に関しては自分の主張の正当性が上がることもあったり
自分の間違いに気が付く機会を得ることができたりしてよりよい測定器の使い方を見出したりするチャンスを得られるかもしれません。
そこまでいったら
この測定器にこのような機能を追加してほしい、この機能は無駄だから無くして欲しいというフィードバックを測定器メーカーに出せるようになってきます。
そこまでやって初めて測定器をフルに活用できてるように思います。
アマ・プロ・クラフトマン・設計者・開発者などゴルフに携わるあらゆる人があらゆる視点から議論するから
その測定器をフルに活用できるようになるのではないでしょうか。
このシリーズん最初に言った、ある測定器を持っているスタジオがそこのスタッフだけで勉強会とかをやってもそれは議論じゃないんじゃない?と書いたのは
同じところのスタッフだもん。
結局全員同じ意見になって落ち着いちゃうんじゃないかなって思うからです。
というわけで、以上が僕の考える日米の測定器の使い方に違いがでてしまう要因になります。
測定器の使い方にしろ指導の方法にしろ、このような状況を変えていかない限り日本の指導の質の向上はあり得ないでしょう。
しかし問題があり、改善する余地があることがとても良いことです。
僕と奥嶋さん、ボスは日本のインストラクターの指導の質を向上させるために何をすれば良いかがもう見えている。
これから僕たちBeyond Pacific Golfが取り組みことは
自身の指導法や取り組みに悩んでいるゴルフのプロやインストラクター、トレーナーたちが
ゴルフスクールや流派の垣根を越えて
色々な測定器を通じて
アメリカの最先端の情報を交換し合えたり議論し合えたりする場所やネットワークを作ることです。*理学療法士さんとトレーナーさんたちに関しては高田さんにお願いしようと勝手に思ってます。*
それで
もっと質が高く効率の良い、パフォーマンスが上がるような指導を皆がそれぞれ考えられるようにしていきましょう。
ネットにあふれているめちゃくちゃなスイング理論にゴルフインストラクターが悩まなくて良い環境を僕らがこれから作ってみせるので
楽しみにしていてください。
というわけで、今回の『インストラクターの限界 りょうちゃんパター編』はこれで終了です。
長々とどうもありがとうございました。
P.S.
アメリカ滞在中、日本で受けた指導によるパターの変な癖を抜いていったりょうちゃん。
Pete’sでの取り組みにより、彼女は少しずつですがパターが入りそうな気がします!といって喜んでました。
より彼女の身体にとって優しいスイングを身につけるため今ドライバーの飛距離が40Yほど落ちているけど
ショートゲームのパフォーマンスが向上して先日のパブリック選手権の予選を69でトップ通過したそうです。
パターが入らないとアンダーパーはでないよね。
適切なパター指導を提供することができたら彼女のようなプレイヤーはどんどん上達していきます。
そして、その指導にはSAM PuttLabのような精密な測定器を使った分析ができないと絶対に達成できない。
精密な測定器を有効に使えるようにするための取り組みを、日本のインストラクター全員が意識できるようにしていきましょう 😉
たいき





