81. インストラクターの限界 その6 りょうちゃんパター編 測定器の間違った使い方例 | 宮崎太輝のグローバルスタンダードゴルフ!

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NY出身のティーチングプロ/トレーナーであるタイキが、日本のレッスン業界を面白くするために始めたブログ。日本とアメリカ最先端のゴルフレッスン/トレーニングの違いを教えてあげちゃいます;)



こんにちは!

Beyond Pacificのたいきです!!

『 インストラクターの限界 りょうちゃんパター編』なのですが今回の記事で終わらせてしまおうと思っていたのですが

記事が長くなってしまったのでアップする前に奥嶋プロとドクター高田に読んでもらったら

「長すぎて飽きた」

「論点ズレすぎ」

と言われてしまったので今回と次回に分けてお送りします。

前回の記事で書いたのは、日本ではSAM PuttlabをPete’s Golf Pro Shopほど使いこなせてないところが多いのではということを書きました。

その理由はパターが苦手になってしまったりょうちゃんは

実はSAMがあるゴルフ施設でパターレッスンを受けたことがあるということがわかったからです。

日本とアメリカで違うのはこのような測定器の使い方だと僕は思います。

日本では最新の測定器がでる度にフォームをとにかく重要視してるように僕の目には映るので、

今回の記事で最新の測定器でフォームを直すのはいかがなものかというのを

なんとなくではなく生理学的に書こうと思います。

りょうちゃんパター編なのですがもう少しお付き合いくださいませ。



まず、これまでの記事で

日本のインストラクターが今まで自分が教えてきた経験則でパターを教えたり、「きっとこんな感じだろう」と推測で教えるのはナンセンスだというのは十分伝わったと思います。

しかし、

それではなぜSAM PuttLabを持ってるまでもが他の日本のインストラクターと似たような指導をしてしまったのでしょう。

僕もSAM Puttlabの指導資格持ってるし

りょうちゃんの話を聞いたりして日本のSAMを持ってるところの情報を色々自分で調べてみたら、

それは彼らがSAM Puttlabのマニュアルに書いてある情報の通りにレッスンしているというのがわかりました。

まあレッスンを受けにこない一般の人に向けての情報発信だったからディテールが抜けているんだろうけど

『やっぱりマニュアルに書いてある情報をこの方向に使うのか。。』

という印象をよく受けました。

それは

『(マニュアルに書いてある)理想値はこうだから、このようにクラブを振ったら良いでしょう。』

とバイオメカニクス的に正しいであろうパターの振り方を指導してその理想値を達成しようといった感じです。

まあ、全くのど素人ならこの指導は適切だと僕も思います。

しかし、もし彼らが競技レベルの高いゴルファーに同じような指導をしていたら僕はそれは適切ではないはず。

そのような指導をしていると

やはり今回のりょうちゃんのようなパタースランプに陥ってしまう可能性があるからです。



ちょっと話が逸れちゃうけど、僕が7年前、アメリカにきたばっかりのときに先生であるOhnoさんにされた話をしよう。

僕がハンク・ヘイニーのところにいった後で相当な頭でっかちだったときにされた話だ。

O「たいきくんはフォームを直してゴルフが上手くなるって思ってるみたいだけど自分はそうは思わない。

いくらフォームを直しても『癖』っていうのは絶対に取り去ることができないから。

特に緊張したとき、身体は必ず『癖』を出す。

当たり前だよね。

その『癖』のある動きが自分にとって一番動きやすいんだから。

動かない身体を無理やり動かそうとしたら『癖』は必ず強い形で現れる。

そしてその『癖』を出さないようするためにやはりフォームの矯正をしてなくすというのは無理な話なんだよね。」

当時の僕はかなりとんがっていたので『フォームを直したことないでしょあなたは!やったことないのにどうしてそんなこと言えるんだ!』と思ってました。

でもOhnoさんやカークさん、そして他のプロたちと数年付き合っていく上で皆あるNYの年配のプロの思想を受け継いでいるのだということがわかりました。

その思想とは

『癖を直すのは無理。ならその癖を理解してそいつが出ないような練習を続けるべき。』

といったものでした。

それでも僕は「いや、きっとフォームを直してその癖を消しさる方法があるはずだ!」と考えていたのですが

アメリカの学校で身体のことを勉強し運動学習を学んでいく上ででた結論は

「癖をなくすことはたぶん可能。でも、直す必要がない。」

というものでした。

ここまで勉強して初めて、Ohnoさんが7年前に話してくれた『癖の話』を理解して受け入れられたって感じです。

この癖っていうのについて、もうちょっと深く考えてみましょう。



りょうちゃんは昔、パターが得意だったそうです。

で、そのときは意識せずにアウトサイドインという軌道でボールを打ってたそうなのですが

日本のインストラクターに色々と矯正されてしまいスランプになってしまいました。

なぜりょうちゃんはパタースランプに陥ってしまったのでしょう??

このポイントに関して、僕はりょうちゃんの身体のInternal(内面)な部分が関わっているのではないかと考えています。

*ここからは僕の勝手な運動学習的な見解なので、学識がある方はアホらし。。と読み流して頂いて結構です。カークとかもこんなこと言ってないので*

ある動作をするとき、脳はその動きをするためのMotor Patternと呼ばれる動きのパターンを持っています。

例えば

「りょうちゃんにパッティングして」とお願いしたとすると

りょうちゃんの脳は

「これからパッティングするのね。それじゃあパッティングするためのこのMotor Patternを使ってね」

と脳の引き出しの中からパターを打つ時用に使う動きのパターンを出してくれます。

そのパターンを使ってりょうちゃんは『パターを打つ』という動作を行うわけなのですが、

このパターンは、りょうちゃん専用になります。

だって、そのパターンは彼女の身体の中で作られたんだもん。

人間はそれぞれ性別、年齢、体格、育ってきた環境、文化的背景などにより個人差を持っています。

そしてMotor Patternは運動神経だけではなく視覚・聴覚・バランス感覚といった感覚神経の形成を元に作られているのでしょうから

りょうちゃんの「パターを打つ」というMotor Patternは

クラブを握る強さ、腕を振るスピード、フォーム、モノの見え方、リズム、フィーリングなどといったパッティングに関するもの全てがやはり彼女専用になるわけです。

というわけで、

アウトサイドイン軌道でクラブを振るというのは彼女にとって自然なことであるため

この軌道でクラブを振ることが彼女にとって一番高いパフォーマンスを得られると僕は考えます。

それでは『癖』の話に戻りますけど

結局癖っていうのもその人特有な力の出し方だったり身体の動かし方ってだけなんだと思うんですね。

そしてそれは人それぞれの体の中で運動神経と感覚神経の形成の元出来上がっちゃってる。

そんなん、意識的にだったり一生懸命頑張るってんじゃ直せないんじゃないかというのが僕の主張です。

さすがにここまでアメリカのプロやクラフトマンは考えないでしょうけど、

1打1打の重みを理解し、少しでも少ないスコアでプレーしようと試行錯誤を続けるプロたちは

試合の緊張した場面でどうしても出てしまうその『癖』を直さないでその癖と付き合っていくことを選ぶそうです。

なのでアメリカのプロは多くの場合指導によって癖を直すことはせず、 他の方法でその癖によるミスを減らしていく取り組みをしていくのです。



それでは改めて今回りょうちゃんが日本で受けたパター指導を思い出してみましょう。

彼女は日本でSAM PuttLabを使用したレッスンを受けたとき、

その日本のインストラクターが考えるバイオメカニクス的に正しいであろうフォームを教えたのではないでしょうか。

しかし、その指導は残念ながら彼女の身体の内面の部分を無視した指導をしてしまった。

体の内面の部分を無視し、フォームやバイオメカニクスに重きをおいてしまう指導をしてしまうと

ほとんどの人の身体に

『気持ち悪い!!やめて!!!』という拒否反応が見られる。

当たり前だよね。

今まで無意識にやって気持ちよかった方法を矯正されてるんだもん。

バイオメカニクス的にはこれが適切なんだ!って言われようが関係ない。

その人の身体が内側から嫌だって言ってるもん。

何したって無駄さ。

どうせ緊張した場面で出て来ちゃうでその癖は。。

ゴルフにおいて、パターは特に感性やフィーリングが重要になりますよね。

なのでやはり、SAM Puttlabのような精密な測定器を使ってフォームを直すべきではないという結論にたどり着くわけです。



癖や体の内面の話を自分なりにできるだけ簡単に書いてみたつもりですがいかがでしたでしょうか。

僕はこのような理由から

とても精密な測定器を見た目やバイオメカニクス的に正しいとされる体の動きを身につけるために使うのはナンセンスだという主張になります。

それでは正しい測定器の使い方とはどういうものになるんだろう?

どうしたら精密な測定器をもっと有効に使えるようになるのだろう??

というのを次回の記事で書きてりょうちゃんパター編を終わらせようと思います。

たいき

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