以前にも書きましたが、チアマゾール(商品名:メルカゾール)の添付文書(薬の説明書みたいなもの)には、現在行われている治療法とはだいぶかけ離れた投与方法が書かれています。
「チアマゾールとして、通常成人に対しては初期量1日30mgを3~4回に分割経口投与する。」
最近では原則として15mgを投与することが多くなっています。そして分割投与する必要はありません。1日1回で大丈夫です。
「機能亢進症状がほぼ消失したなら、1~4週間ごとに漸減し、維持量1日5~10mgを1~2回に分割経口投与する。」
機能亢進症状がほぼ消失するまで同じ量を内服していると、逆に機能低下症になってしまいます。症状ではなく、甲状腺機能検査を参考に内服量を減らしていきます。
「通常妊婦に対しては初期量1日15~30mgを3~4回に分割経口投与する。」
妊娠初期には投与を避けるべきと言われていますが、そのことは書かれていません。
添付文書の内容は容易に変更することができません。非常に古くからある薬なので、投与方法や注意点が変わっても、それを反映できないのは仕方がないことだと思います。心配なのは、あまり経験のない医師が添付文書に頼って処方してしまうことです。
おそらく他の分野でも同じようなことがあるのだと思います。他人ごとではありませんね。私も気を付けたいと思います。