独り言    7月9日-1-6-261 | はなのブログ

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びわ    261

 こんなことがあった。
 これも学生時代のことである。
 一年の夏休みにアルバイトをした。
 新宿伊勢丹の、お中元の配送である。
 ぼくらは伊勢丹の近くの倉庫で、デパートから
まわってくる伝票に基づき、商品を包装し、配送
するのである。
 ぼくの担当は油だった。夏だから油は暇と思ったが
意外にも忙しかった。
 配送先は映画俳優や、なんと出身高校の校長まで
あった。
 仕事場は、もちろん冷房もなく、それでもバテズに働
いた。
 ある日、仕事で親しくなったN君が美味い天麩羅やが
あるから行かないか、と誘われ云った。
 新宿駅の近くのビルの三階だった。店の名は忘れた。 
 仕事で疲れていたので、少々甘いタレが美味しかった。
 食べ終わり、勘定を払う段になって、お互いが勘違いし
ていることに気づいた。
 二人の持ち金は、合わせて150円だった。一人ぶんの
勘定にも不足する。
 ぼくは、あわてて配送の事務所に駆け込んだ。