門松 44
年玉の手拭いの染メ匂ひけり 久保田 万太郎
クリーム・シチューが今夜の食事でした。今夜も冷え込んだので、
とにかく温かい食べ物はありがたい。体の真ん中辺りからほこほこ
と温もって、はなはだいい心持になれてしまう。
日本に宗教はない。
こう云うと、なにを異な事をもうしのべるのかと、怪訝なまなざしで
侮蔑されるかもしれないが、これは事実である。
比叡山延暦寺は、桓武天皇いらい、日本仏教の総本山であるが、
平安期のはじめ、伝教大師最澄が、戒律を廃止してしまった。
日本天台宗の最澄がさだめた円戒は、菩薩戒の考えを極限まで
おしつめたもので、これを一言でいいあらわすと、戒律は、自分勝
手に決めてよい、ということであり、これでは戒律が、ないのも同様。
したがって、日本人は、宗教を異にしても、行動様式を異にすること
はない。
この最澄の円戒は、さすがに当時、猛烈な反対をうけた。円戒な
んぞ採用したのでは、仏教でなくなってしまうというのである。インド、
中国、朝鮮なら、仏教が円戒なんぞ採用することは、絶対にありえな
い。
そこが日本。最澄の熱意にほだされてた朝廷は、最澄の死後一週
間目に勅令おろした。
日本では、宗教の戒律も政治権力が決めるのである。