門松 35
草まくら旅にしありて雑煮ばし 久保田 万太郎
今夜は、お好み焼きをつくって食べました。わがやのお好み焼
きは、なんのへんてっもない平凡な代物ですが、家族は皆喜ん
で食べてくれます。いわゆるイカ玉と世間で呼ばれているもので
すが、いや、豚も入るので、イカ豚玉ですかね。自分で言うのも
なんですが町のお店で食べるものと、そんなに遜色がないよう
に思います。 わがやのお好み焼きの特徴は、チャベツとネギを
たっぷり入れることでしょうかね。あとは豚肉とイカを生地の上に
のせ、千切りのキャベッをたくさんもつて、上に竹輪の切ったもの
を並べて、さらにネギの刻んだものを出来るだけ乗せて、さいご
に溶き卵をこれでもかと、云った具合にかけちゃってくださいな。
それからは、只ひたすらに焼いてください。お好み焼きが、参っ
たと言えば出来上がりですから、こんどは熱いうちに、余所見を
しないで食べてください。お好み焼きが悲鳴を上げても、容赦を
せずに無慈悲に食べちゃってください。お好み焼きは、食べられ
るためにつくられたものです。これを難しい言葉で言えば、予定
調和といいます。始からきめられた定めをもつと言うことです。こ
れに対蹠的な考え方を因果律といいます。因があり、したがって
果がある。原因があり、その結果が生まれると言うことです。キリ
スト教が予定調和です。誰かが救済されるかどうかは、神のぞ知
る。仏教はいろいろ派があるので一概に言えませんが、おおむね
因果律だと思います。修行、あるいは南無阿弥陀仏を唱えれば涅
槃へ行ける。そうですよね、ホワイトさん。