野良猫 802
おろかさのかぎりをつくし冬椿 三橋 鷹女
欲しいものはなにもない。おいしい水さえあれば満足であるが、
只一つだけ叶うものがあるなら、アフリカへ行きたい。
行って何かをしたいわけではないが、ぼんやり夕日を眺めてい
たい。人類が、四五〇万年以前にこの地に誕生し、はるばる世界
中に散らばっていったのか。ごくろうなことである。たしか、ねこち
ゃんもエジプトから世界中に散らばっていったと訊いた。これまた
ごくろうさん、である。
世界地図をたどってみれば、人類が最後に到着したのは、アル
ゼンチンの南端、ホーン岬ということになる。歩いて行ったんだろ
うな。車ないもんね。
そう云えば、南北アメリカの原住民は、モンゴロイドだから、ぼく
らと血が近いんだ。もし、ぼくのご先祖が、アジアに下りてこない
で、ベーリング海を渡っていればインデアンになっていたかもね。
地球や他の生物にとり、人類が増えたのは迷惑かつ面白くない
だうな。人類が大きな顔をして、好き放題をしているもんね。増え
ているのは人間ばかりで、ほかの生物は亡んでいっているもんね。
いやはやでござんす。こんなことっていいんだろうか。よく判らない
けど、何だかおかしいと思う。でも、ぼく一人が疑問をもっても何の
解決にもならないや。また、やんぬるかな、かな?