野良猫 801
鍵穴を冬が覗けり語らずも 三橋 鷹女
イギリスの貴族は、ひたすらなにもしない、ただ読書をして、そし
てお酒を飲みながらおしゃべりをする。これだけの人生。でもひと
たび国家になにごとがあれば、身命を賭して国のために戦う。ぼ
くにこういう国家があるだろうか。寺山修司じゃないけれど、身す
つるほどの国はあるのだろうか。
毎日まいにちが退屈だ。死んだほうがましといえるほど退屈そ
のものである。これなんとかならないのだろうか。毎日おもしろけ
ればいいのだけれど、そんなこととはないみたいだ。退屈な人生。
これを生きなければならないみたいだ。
退屈だから、だれかに会いに行っておしゃべりをしても、やはりも
っと退屈になる。話をしておもしろいやつなんかいない。だれもか
れもつまらないやつばかりだ。そしておもしろそうなやつは、ぼくな
んか相手にしてくれない。そうしたもんですな。生きるってつまらね
えや。これが結論ですな。だからと云って死のうとは思いませんが、
退屈な生活を続けなければならないと思うと、三島の気持ちもわか
らなくはありません。年老いてよぼよぼになって死ぬより、三島のよ
うに、世間に見得を切って死ぬほうがどれだけましやら。でも、世間
てなんなんでしょうかね。三島は世間を信用したんですかね。やつ
がれは世間なんざぁ、全く無視ですな。へのへのもへのざんす。