梨と支那 566
存在は、本質に先立つ。 ジャンポール・サルトル
住居のことを考えて見るとき、どんな家で暮らしてきたか
で、人間の意識は、相当の影響を受ける、と確信している。
小生みたいな職業になると、一年間に20~30建の建物
の販売にかかわる。女に例えて恐縮だが、家にもいろいろ
の家がある。でかい家、小さな家、庭が広い家、陰気な家、
豪邸、古い家、建売の家、街の家、田舎の家、道路が狭い
家、景色のいい家、買い物が便利な家、安価な家、騒音が
する家など、女性が一人ひとり違うように、家も1軒いっけん
異なる。
人によって違うのであろうが、相性の合う家と言うのは気
持ちがいい。午睡をしてもやすらかに眠れる。それに反して
なんとも居心地の悪い家もあって、なんだかおちつかない。
近所の住人の話し声や、テレビの音が聞えてくるのもいただ
けない。いらいらしてくるのだ。女もそうである。若いときは美
人に惹かれたが、小生のささやかな経験では、美人は我儘
で、性格がひんまがっている奴が多かった。会っている時は、
いつもいらいらさせられた。一緒に生活するには不向きである。
やはり女も家も、付き合って、そして住んでみて楽なほうがよい。
付き合って楽な女、住んで楽な家を手に入れれば、八割がた、
人生の成功者である。