独り言    6月1日 | はなのブログ

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      天国への階段    1

 もうすまでもなく、ぼくは独断と偏見の持ち主です。

この事実はなんら疑いえはせん。

 ぼくと言っても、肉体はたしかに気に入りませんが、

間違いなくぼく自身です。不満はたくさんありますが、

ぼくのからだからのがれられません。

 いっぽう心といいましょうか、あるいは精神と言っ

てもさしつかえないのですが、これがぼくなのかと

思い返せば、さて、なんとも言い難い戸惑いを感じ

ざるを得ません。と言うのは、ぼくと、ぼくの精神と

のあいだに乖離があることをしばしば感じるように

なってしまつたからです。なぜなら、ぼくの精神が

判断する美醜観や善悪観。などが最近信じられな

く成ったんです。

 ぼくは近頃日本文学の古典を読み漁っているの

ですが、なんの違和感もなく文節に酔えるのです。

そのとき思いきずきました。ぼくの精神たるやぼく

が作り上げたものではない。縄文とか弥生とか、そ

んな遠い古に根ずいたものなんだと。こういうもの

引きずってぼくの精神があるんだと。月や桜が綺

麗に見えるのも。他人の財布を盗むのがいけない

のも、ぼく自身の判断というよりも、古人の人たちの

倫理や美醜を引き継いで、ぼくの精神が存在するん

だと。だとすれば、異なる文化の歴史をもつ人々の

精神が見えるものが、ぼくには見えないのかもしれ

ない。勿論倫理すら。

 そろそろ紙数も尽きた。また改めて書くこととしよう。