流転と啓示 21
行動的禁欲とは、あらゆる欲望を総て抑え込み、
そのエネルギーを目的達成のために注ぎ込むとい
う積極的な生活態度、行動様式を指す。又、ここで
言う伝統主義とは、良き伝統を重んじる精神ではな
く、ただ単に今まで遣ってきたからという理由で、そ
の是非・善悪を合理的に判断する事なく正当化しよ
うとする精神を指している。
目的合理主義的な精神とは、計算可能な形で実現
を図る合理性である。利潤を最大化する計算できる
かどうか。つまり、複式簿記に依って経営がなされて
いるかどうかが近代資本主義における企業経営と、
それより前の経営最も大きな違いである。
目的合理的な精神は共産主義国においても不可欠
なものである。共産主義下の経済は計画経済である。
利潤計算ができなければ目的合理的な計画は立てら
れない。
利子・利潤を倫理的に正当化する精神については、
近代資本主義より前の社会では、利子・利潤の追求が
正当化された事はなかった。商売での利潤は現実的に
許容いたに過ぎない。利潤追求行為が正当化されない
と、どんなに一所懸命働いて稼いでも後ろめたさが付き
まとう。この罪悪感がブレーキとなって、経済活動の起爆
・活性化を阻んできたのである。 つづく