独り言   2月12日 | はなのブログ

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       流転と啓示   22

 中世ヨーロッパでは、利子を取って金を貸すのは

犯罪とされていた。

 隣人愛よりも利子・利潤を優先させる行為は罪深

き貪欲であり、キリストの教えに反するとしてカトリッ

ク教会が禁止していたのである。

 そこにプロテスタントが登場した。プロテスタント教

会は規律に対して非常に厳しい。この禁欲的プロテ

スタンティズムの中でも、飛びぬけて厳格なのがカル

ヴァン派。ところが、このカルヴィニズムこそが利潤

追求の正当化、そして資本主義の精神の誕生の道

を拓いたのである。

 つまり、隣人たちが本当に必要としている物を生産

し、適正な価格で市場に供給する事に依って得た利

潤は、貪欲の罪どころか、隣人愛を実践した事の証

明である、との解釈を示したのである。労働は、この

隣人愛を実践するための行為、即ち自らの救済の手

段であり、その結果として利潤を獲得する。利潤の最

大化を追求する事は、寧ろ倫理的義務であり、義務

を遂行するためためにも目的合理的に行動し、利潤

の最大化に努めなければならない。資本主義は、生

産力と資金を背景に営利を追求してきた商業活動の

延長線上に生まれた訳ではない。寧ろ、営利を追求

する人々を徹底的に敵視したプロテスタンティズム、

特にカルヴィニズムの反営利的倫理観の中にこそ近

代資本主義の原動力となる資本主義の精神は誕生

し、育まれたのだ。     つづく