独り言   1月25日 | はなのブログ

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      流転と啓示   5

 市場を自由にしておけば、総べて上手くいく、失

は出ないと言う古典派の主張を、本当の意味で

判したのはマルクスとケインズである。

 マルクスは、自由市場経済の上に築かれる資本

主義は貧富の格差を生むと批判し、ケインズは、

抑々セイの法則を前提としている処に落とし穴があ

り、資本主義下では失業の発生が避けられない場

合もある事を指摘した。

 この200年で世界は大きく変わった。生産技術も、

経済活動の規模も、人々の生活も、世界地図も塗り

替えられた。なのに何故、古典派の理論は生き生き

と今を語る事ができるのか。その凄さ、真価を理解す

るためにも、古典派の思想的背景を掘り下げてみよ

う。

 最大多数の最大幸福を追求する事の正当性を最初

に語ったのは、スミスより年下のベンサムであった。英

国功利主義の元祖である。ベンサムは言う。人間は将

来の欲求を見越して行動できるだけではない。その効

用、将来に亙る幸福の度合いも正確に計算できるのだ

と。この幸福計算に基づいて最大多数の最大幸福を実

現できるよう、市場は徹底して自由放任するべきだ、と

いうのがベンサムの主張である。   つづく