独り言  1月13日 | はなのブログ

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        檸檬   3

 おいら、いわゆる吝嗇である。そうケチなのである。

みみっちいとも言われる。なにかにつけ一流品は買

わない。つねに二流品の安物を買ってしまう。これは

もう、性癖とでも呼ぶべきか、おいらの悲しい性なの

である。

 それでも今まで生きてこられた。なんの不都合もな

かった。おいら自身は三流と自覚しているが、これは

決して謙虚なる美質ではなく、よくよく世間を見渡して

定めた、おいらの社会的ポジションである。

 なにかにつけ、おいらよりすぐれた人がいる。おもえ

ば学生時代、おいらの成績たるや、ほとんどビリだった。

あまたの学友の顔を見回し、なぜ彼等・彼女らより、おい

の成績が劣るのかは解せぬのではあるが、事実は事

実として認めざるをえなかった。

 こんなふうに書いていると、なにやら被虐趣味と思われ

る向きもあられるが、サに非ず。おいらが思い定めた、お

いらの評価である。

 若き頃、おいら劣等感に悩んだが、今は開き直っている、

三流の矜持とやらを持ったのである。こう思う。帝国ホテ

ルの食事、あの吉兆の食事、わが吉野家の食事、おい

は吉野家である。大衆食堂である。労働者の食堂である。

なんら恥じることはない。これが三流の矜持である。