独り言   12月30日 | はなのブログ

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        雪だるま   10

 台風だすな。窓外では風が騒いでいる。不謹慎だが、

おら雨や風の暴れている音を聞くのが好きだ、まるで

ワァグナーかマァラーの交響曲を聴いているような感

におそわれるのだ。おらそんな時心が高揚して、なに

素晴らしい詩でも書けるのではないかと思って試し

てみるんだが、それは勘違いで、いくら心が高揚して

も才能がなき場合は傑作はうまれない。自明である。

 窓外の音がますます喧しくなっている。いよいよクラ

マックかと思いきや、まだまだこれかららしい。はら

らしたり、さらにどきどきして、しばしば夢見るような

持なり、さながら酔いどれのごとし。

 無聊を何かで埋めるべく、思案のほどに、ふとあっ

い視線を背中に感じ振り向けば、なにかを促す妻の

意味ありげなしぐさ。そういえ久しくごぶさたのかぎ

りである。たまには妻へのサービスは夫としての道徳

的義務。「やるか」と、おらがさそうと。妻は「やろうや

ろう」と、目と口で笑い、その辺をかたずけはじめた。

「てきとうでいいよ」とおら。「きれいなほうが好きだから」

と妻。昔から妻はこういう奴であった。おかしな奴だ。と、

思いながらおらは座布団を三枚畳の上に並べ、座って花

をくばり始めた。